メルマガやPodcastでも発信しているので、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、1月4日〜2月15日までの間、メンタル不調による休職が発令され、長期療養に入っておりました。
休職明けからこれまた一ヶ月半ほど経過したので、この3ヶ月について精神面/体調面の変化や、うつ病への向き合い方、調子が悪いときの対応策などについてまとめておきたいと思います。
長くなりそうなんで、前後編に分けて書きたいと思います。
病院に行くことを恐れ、薬を飲むことを恐れ、休むことを恐れていた去年の自分
この記事を読んでみようと思われた方の中には、現在進行形で「しんどい」状態になっている方もいらっしゃるかも知れません。そういう方に全力でお薦めしたいのは、自分の想いや判断は脇に置いて、はやく医者に行くことです。
僕は最初に「しんどい」と感じてから約半年、心療内科に通うことができませんでした。
何かにとりつかれたかの様に四六時中携帯のチャットを気にし、何かあればすぐにPCを取り出し仕事のことが頭から離れない。心労で夜も寝られない。常に頭痛と吐き気に襲われ、原因不明の腹痛に襲われ、辛くて一人で音楽を聴きながら泣いている。37歳のおっさんが、ですよ。
それなのに病院に行くことができなかった。ある日、動けなくなって涙が止まらなくなって、半ば奥さんに引きづられるように病院に行くことができました。
しかし、その後も根本的に状況を変えられず、半年間休むことも、薬を飲むことも拒否し続けていました。「自分はまだ、大丈夫です」半年間、主治医に語っていた大丈夫は、半ば自分がそう信じたいだけやったんやろうなと思います。
最初に病院に行ってから半年後、昨年の10月頃、ある出来事をきっかけに2日ほど立てなくなってしまった際に、2週間の長期療養を取るよう産業医から提案があり、主治医からも服薬の開始を強く推奨されました。(詳しくは当時書いた記事を読んで頂ければ幸いです)
壊れたテープレコーダーの様に「まだ大丈夫です。」を繰り返しながらボロボロになっていく僕に、周囲からタオルを投げ込んでもらうことで、僕はやっと舞台から降りる決断ができたのです。
その後、2週間で復帰後、2ヶ月半ほどしたところで再び症状を悪化させ、1.5ヶ月の休職に入ることになりました。早く元通り働きたいと、焦ってしまったことで症状を悪化させてしまったのです。
客観的に見れていないし、冷静に判断もできていない
休みに入る前の自分を一言で表すと「客観的に見れていないし、冷静に判断もできていない」状態です。
今にして思えば、朝8時半から夜中の1時ぐらいまでずっとパソコンに向かっていて、休みの日もチャットとメールを常時気にしていて、常に何かに怯え、作業効率も激減し、常に頭痛と吐き気に襲われ、心配で夜も寝れず、酷いときには立てなくなる状況なんて、どう考えても「おかしい」んです。
なのに、僕は「まだ大丈夫、休むほどじゃないし、薬を飲むほどじゃない」と本気で思っていました。
休みにはいってから数日は、ずっと「僕は何をしてるんだ」「なんて僕はダメなんだ」と自分を責めてばかりいました。
休みに入って最初の1週間こそ自覚可能な体調不良や、自責の念に駆られながら、その後順調に調子を取り戻していく中で、ふと気づいたのです。
なんで、あの状態で大丈夫やって思ってたんやろう?
って。一週間前の自分と、一週間休んだ自分は同一人物なのに、たった1週間前の自分の考えがおかしいと気づけるほどに、僕は冷静に物事を見て、考えることができなくなっていたのです。
まだいける、はやく戻りたい、自分はもっとできる
1回目の長期療養に入ったのが10月。このときは2週間でした。
2週間で復帰をして、年末に再び悪化して1月から2回目の長期療養に入ったのですが、このときの原因は明らかに「まだいける、はやく戻りたい、自分はもっとできる」という焦りでした。
ある程度、以前に比べれば仕事をセーブしていた(感覚で言えば7割程度)とは言え、それでも結構な難題を抱え、月に4,50時間、多いときは80時間程度の残業をしていたので、そりゃ悪化するわ、と今では思います。主治医からも「それ、普通の人より働いてるから。」と呆れられました。
でも、2週間の休養をもらい、薬を飲み始めた自分なら「ある程度の仕事はこなしながらも治していける」と本気で信じていたのです。結果は前述の通り。
まずはプロに委ねてみること、自分を過信しないこと
2度目の休職に入って、ある程度回復してから思ったことは「何で自分の考えに固執してしまったんやろう」ということでした。
恐らく、立ち止まるべきポイントはもっと前にあったのだろうと思います。
「大丈夫」と自分に言い聞かせ、「早く元通りになりたい」と焦り、悪い結果へと自ら陥ってしまった。休養を取る事態となって尚、自分のことを過信していた。自分の体調は自分が一番よく分かっているし、自分の限界がどの辺かも自分が一番よく知っていると。
僕ははじめてうつになり、僕は未だかつて自分が体験したことがない精神状態と体調悪化を経験しておきながら、僕は「自分はまだいける」と無根拠に判断をしていました。素人の勝手な判断と、医師の診断・・どちらを信じるべきかは火を見るよりも明らかですよね。
主治医と産業医にタオルを投げ込んでもらい、様々な方にサポート頂き、僕はまた仕事に復帰することができました。
「素人考え」は捨てること。「プロの意見」に素直に従うこと。
その学びの代償は決して小さくはありませんが、それでも僕はまた、復帰して働くことができています。後悔がないと言えば嘘になりますが、それでも今は、こうして何とか働けていることに感謝しています。
今の自分ができる最大の貢献を。常にそのことを考えながら、「あの頃のように」という想いを封印し、働き過ぎず、ストレスを抱え込みすぎずに注意を払って、毎日なんとか生き続けています。
後半へ続きます
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