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できる様になったことを認める/成長曲線

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変化は突然現れた。

普段、オーディオブックを聴きながら通勤するのだけど、ここ最近はどうも気分が晴れず「Power Songs!」プレイリストを延々とリピートしていた。お気に入りの音楽を聴きながら、吊革に掴まって目を閉じ、落ち込んでいる原因を探してみたが、これといって思い当たるものはなかった。

仕事はそこそこには忙しいが、血を吐くんじゃないかって程でもない。少し前まで体調を崩していたけど、今は健康その物だ。 

思い当たる節があるとすると、アウトプットが思うように出せなかったり、マネジメントが上手くこなせなかったりで、ついつい感情的になってしまう最近の自分への不満だろうか。

本来であれば、公私の活動でもっと多くのアウトプットを出さなければ行けない。余裕がある今だからこそ、先を見据えた仕込みを行っておく必要があるし、忙しさを言い訳にして先送りにしていた様々なことに今こそ着手すべきなのだ。

そんなことを悶々と思い悩みながら「もっと頑張らなあかんやろう」と焦りばかりが強くなった。

■無為に時間が流れることが怖い

性格的なものも多分にあるだろう。
僕は生来、要領の良い方ではないし、すぐやる性格でもない。
そのくせ、立ち止まっていることに酷く恐怖を覚える。

今までの人生で、本当にやりたいと思っていたいくつかの事を”やらずに”来てしまった。いくらかは状況や環境のせいにできるところもあるだろうけど、おおよそは自分が易きに流れた結果”やらなかった”だけのことだ。

易きに流れた選択というのは、努力を怠ったり、リスクを取らなかったり、周囲の目を気にしてだったり、と様々だ。そんなことを繰り返しながら、遂には30歳を迎えてしまった。

なりたいと思っていた自分。
やりたいと思っていたこと。

理想と現実を見比べる内に、無為に時間が流れていくことが怖くなってしまった。

■居住まいを正し、行動に落とし込む

しかし、いくらジタバタしても過ぎた時間は戻らないし、今の自分の状況を劇的に変えることは難しい。変えられることがあるとすると、自分の行動と、自分が身を置く場所だけなのだ。

だから、どうにも気分が落ち込んで、「もっと頑張らなあかんやろう」と焦りだした時にはまず、居住まいを正すことからはじめる。

日常的な自分の行動を振り返り、正すべきところを正す。僕の場合、その第一歩は手帳を開き、自分が考えている事を書き出していく行為となる。

・今何に対して自分は焦りを感じているのか?
・何故今その焦りを感じているのか?
・自分が今できることは何か?

そんなことを自問自答しながら、自分の頭にあるもやもやを手帳に書き写していく。仕事上の悩みであったり、自分の夢であったり、悩みの素は様々だ。

最後には自分が今できる具体的なアクションに落とし込むのだけど、多くの場合、これはかつて自分が習慣化したいと思っていたものであることが多い。かつての自分がやめてしまったアクションであっても気に病む必要は無い。行為は繰り返しかも知れないが、モチベーションは新たに得たものなのだから。

■成長の形は人それぞれ

世の中には「やりたいこと」を最短距離でズバっとやれてしまう人や、類い希なる才能や並々ならぬ集中力を発揮して輝いている人もいることは事実だろう。残念ながら、僕はそういうタイプの人間ではなかった。

僕は「寄り道」を繰り返して随分と遠回りをする羽目になってしまったが、それでもなんとか前には進めている。理想としていた所には届いていないけど、出来る様になったことも沢山ある。

最初から失敗無くできればそれに越したことはない。しかし、何度も挫折と後悔を繰り返しながら、その度に「居住まい」を正し、少しずつでも前に進めているのであれば、それも一つの成長の形なのだと思う。

■できる様になったことを認める/成長曲線

今回あれこれ思い悩む中で、かつて母校でバレー部のコーチをしていた時に、伸び悩んでいた生徒に掛けた言葉を思い出した。

「自分が出来やんことばっかり悔しがるやなくて、できるようになったこともちゃんと認めたりや。自分は何ができてて、何ができてへんのか分からんままやったら、次何頑張ったらええか分からんやろう。」

人に言うのは簡単だけど、それを自分が実践するのはなかなかに難しい。

未だに僕は、悶々と悩んでいる時は、自分ができないことに対する後悔の念で頭がいっぱいだし、次に何をすべきかを考えるまでに多くの時間を必要としているのだ。

もう一つ、さっきの話の続きに次の様なことを言っていたことも思い出した。

「人ってのは、がーって成長して、ある時壁みたいなんにぶち当たって成長がピタッと止まる。伸びやんくても諦めずに頑張ってたら、その内ブレークスルーしてまたがーって成長するもんやから。これが人の”成長曲線”ってやつね。」

伸び悩みの時期からブレークスルーに至る過程には、多くの場合、挫折に伴う新たなモチベーションの獲得と、突破口を見つけるための試行錯誤が伴う。頭では理解していた。

なるほど、僕が「居住まいを正す」といってたのはこのことなのだな、と妙に納得してしまった。つまり、この後に続くのは「自分が今できる具体的なアクション」に対して行動を起こすことなのだ。

もう8年も前に、生徒に偉そうに「必ず成長できると信じて、頑張ることを止めるな」と言っている自分が、ここでうじうじと「今できていないこと」「やりたかったのにできなかったこと」に後悔をしているのは実に滑稽な姿であろう。

そろそろ悩むのは止めにして、今一度居住まいを正し、そこで立てたアクションプランを実行に移していくとしよう。

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