明日もまた生きていこう

前々から気になっていた、元バレーボール全日本候補の横山友美佳さんの『明日もまた生きていこう十八歳でがん宣告を受けた私』がオーディオブックになったとのことで、早速DLして聞いてみたんだけど・・・

何回か電車の中で泣きそうになった。。

一生懸命病気と闘う美談で片付けて欲しくない。一人の人間の悲痛な思いと壮絶な人生が描かれているのだ。本の中で彼女は恨み言も言うし、常に前向きに考えられるわけではなく、何度も「死んでしまいたい」という思いを抱くこともある。それは、”僕でも同じ状況になればそう思う”・・・なんてなまっちょろい同情をすることすらも憚られる、想像を絶する状況なのだ。
だけど、彼女は周りの人に支えられ、自身も時には強く、時には自然体で病気に立ち向かい続けた。その中での葛藤、未来への希望、周りへの感謝、そして生きたいという想い。技巧は凝らされておらず、洗練されているわけでもない生身の言葉故に、逆に容赦なく心に突き刺さってきた
彼女はバレー女子シニアの全日本候補に選ばれ、これからの日本バレーを牽引していくことを期待されていた。中国に生まれ、小学校の途中に日本に渡り、バレーボールで全日本ユースに選ばれ、高校では下北沢成徳でエースを張り、春高準優勝を遂げ、全日本に選ばれ、発病した。良く忘れられがちな事だが、全日本代表に選ばれるようなスポーツ選手でも、僕らと同じ一人の人であり、様々な事で悩んだりもするし、人一倍の努力を重ねてやっとその実力を身につけている。
本当に、清々しいくらい周りへの感謝の言葉が綴られているし、生々しくも自分の感情を発露させる。バレーも闘病も、普段僕が行っている何倍もの努力、それこそ本当に精一杯の努力で立ち向かっていく。その渾身の生は唯々眩しい
この本は、彼女が原稿を書き上げた後、入院先の看護婦さんが「是非とも出版させてあげたい」とみんなで協力し合って出版する方法を模索しているとき、偶然マガジンハウスの編集者と知り合ったことがきっかけで刊行された。そして、その本が発売されることを楽しみにし、編集者に対してもいつも笑顔で「ご苦労様です」と言っていたという。そして、この本が発売される約1ヶ月前に彼女は21歳の若さで永眠した
彼女の人柄と生き方には敬意を払わずにはいられない。彼女の過酷すぎる人生と、早すぎる死に、言葉にならない胸の痛みを感じずにはいられない。そして、今を生きること、努力すると言うこと、感謝すると言うことを改めて教えてくれたこの本に出会えて本当に良かったと思う。
月並みな言葉になってしまうが、心からご冥福をお祈りしたい。
本はこちら

オーディオブック

明日もまた生きていこう―十八歳でがん宣告を受けた私

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