だいぶ間が空いてしまいましたが、本連載を完遂すべく残りのパートを書き進めていきたいと思います。(併せて過去分のアップデートもやっていきます)
楽天経済圏攻略法シリーズ
- 全体概要&基本戦略
- SPU詳細編
- 楽天での買い物詳細編
- 銀行/証券/カード/ペイ編←今ここ
- ポイントの出口戦略編
金融系サービスの口座を持つとむっちゃお得
SPUを手堅く押さえる
既にSPU編でも紹介したとおり、楽天銀行、楽天証券、楽天カードはSPU対象であり、特にこれらの口座開設や維持に特別な出費は必要無くSPU対象となるため、楽天経済圏の攻略には口座開設をしておいて損はありません。
楽天カードの楽天市場利用のSPU条件
- ノーマルカードorゴールドカードを楽天市場で利用+2倍
- プレミアムカードを楽天市場で利用+4倍
- 以下条件を満たすとカードの楽天市場での支払い金額分最大+1倍
- 楽天銀行で給与/賞与/年金の受け取りをすると+0.5倍
- 楽天カードの引き落としを楽天銀行にすると+0.5倍
楽天証券のSPU条件
- マネーブリッジ設定&楽天ポイントコースに設定し、 3万円以上の投信積立を行うと+0.5%
- マネーブリッジ設定&楽天ポイントコースに設定し、米国株式取引で3万円以上の個別株投資を行うと+0.5%
楽天経済圏廃人の僕はプレミアムカード(年会費10,800円)なのと毎月3万円超のつみたてNISAと3万円超の米国株投資を行っているので常に+6倍を達成している計算になります。
何故プレミアムカードか?
僕が年会費10,800円が掛かるプレミアムカードを使っている理由は大きく3点です。
- 年間で100万円以上楽天で買い物をするので、プレミアムカードのポイント割増分+2%で2万円以上帰ってくる
- 海外に行った時にラウンジを使いたいのでプライオリティパスが欲しかった(年会費$429=6万円分位)
- 投信積立のクレジットカードポイント還元率がインデックス投信でも1%(詳しくは後述)
例えば私の場合、生鮮食品と明らかにAmazonで買った方が安いモノ以外の買い物をなるべく楽天に寄せ、ふるさと納税等も楽天ふるさと納税を利用するため、年間で100万円以上楽天で買い物をすることになります。この場合、プレミアムカードのSPU増額分が+2%で2万ポイントが還元されるため、プレミアムカードにする方がお得です。
ここ数年はコロナで海外に行けなかったのですが、今年は1,2回海外出張に行く可能性があるので、遂にプレミアムカードの進化が発揮されるときがやってきました。
もしも「楽天市場で50万円以上買い物をしない、プライオリティパスは不要」な方であれば、楽天プレミアムカードは割高になってしまいますので、年会費が掛からない普通の楽天カードを申し込む方が良いと思います。
楽天銀行は楽天カードの引き落とし設定をするだけでSPU達成
- 楽天銀行で給与/賞与/年金の受け取りをすると+0.5倍
- 楽天カードの引き落としを楽天銀行にすると+0.5倍
の合計最大+1倍が、楽天市場での楽天カード利用金額に対して付与されます。
楽天銀行に対して「給与振込」などの電信付きで振込が行われた翌月のカード支払いが対象になりますので、楽天銀行で毎月給与や年金を受け取り、楽天カードの引き落としを楽天銀行に設定しておけば自然と条件は達成可能です。
楽天証券のSPU条件達成
楽天証券のSPU条件は少し分かりづらいです。
とりあえず、何はさておきマネーブリッジの設定を行い、
ポイント利用設定を「楽天ポイントコース」に設定しましょう。
- マネーブリッジ設定&楽天ポイントコースに設定し、3万円以上の投信積立を行うと+0.5%
こちらの条件は投信積立が対象と言いつつも、スポット購入も対象となります。また、NISAでの投信積立も対象となるため、つみたてNISAで投信積立を3万円以上の設定で行っていれば自動的にSPU条件が達成されます。
私は基本つみたてNISAで国内外のインデックス投信の積立購入を行っており、このSPU条件については毎月自動で達成されるようにしています。新NISAでも継続して投信積立を行う予定です。
- マネーブリッジ設定&楽天ポイントコースに設定し、米国株式取引で3万円以上の個別株投資を行うと+0.5%
こちらの条件は米国株式の個別株取引が対象となり、積立購入は対象となりません。なので、積立投信の様に自動で条件達成を目指すことはできませんので、毎月3万円以上の米国株(VTI等のファンドも対象外です)を個別に購入する必要があります。
私は資産形成の一環で中長期保有を目的とした米国株を3万円ずつ買い続けています。新NISAがきたタイミングで一旦精算して新NISA成長枠で買い直す予定です。
私は資産形成の一環でSPUがあろうと無かろうと一定額をNISAや個別株投資に振り向けるのですが、投資はやらないよという人であれば無理にSPUのために楽天証券で投資を行う必要はないと思います。
ただ、後述する「マネーブリッジ」は投資をしない人にとってもメリットがあるので、投資をしない場合でも楽天証券と楽天銀行の口座を開設して、マネーブリッジ設定は行った方が良いと考えています。
楽天の金融系サービスにおけるSPU以外のメリット
実は楽天の金融系サービスのメリットはSPUだけではありません。いくつかポイントを押さえておくことで更に大きなメリットを享受することが出来ます。
- 楽天証券&楽天銀行のマネーブリッジ設定で300万円まで金利が0.1%になる
- 楽天銀行に給与振り込みを行ったり、ある程度の残額があると他行振り込みが無料になる
- 楽天証券の積立NISAは楽天キャッシュで行うと1%ポイント付与。
- 楽天カードで楽天キャッシュをチャージし、楽天ペイで使用すると1.5%ポイント付与
楽天証券&楽天銀行のマネーブリッジ設定で金利0.1%
マネーブリッジは楽天銀行と楽天証券の口座連携機能で、ざっくり言ってしまえば「楽天証券にわざわざ入金しなくても楽天銀行の口座から直接買い付けが出来る」機能となります。口座残高は分けて管理したい・・という人でも無い限りは設定しておいて損はありません。
楽天証券と楽天銀行のマネーブリッジ設定を行うと、300万円までの普通預金の金利が都市銀行の0.001%の100倍の0.1%になります。また、300万円超の預金利率も0.04%、つまり都市銀行の40倍程度となるため、投資などをせずに手元資金を留めておきたい方にとってはこの利率は魅力的かも知れません。
仮に1000万預金があるとして(僕なら投資しちゃいますが・・)
- 楽天銀行:税引き後金利 : 4540円
- 300万円×0.1%=3000円(税引き後 2370円)
- 700万円×0.04%=2800円(税引き後 2170円)
- 都市銀行:税引き後金利:790円
- 1000万円×0.001%=1000円(税引き後790円)
と、まぁ都市銀行の金利をぶっちぎっています。
一応、他にもSBI新生銀行やauじぶん銀行が最大金利0.2%、GMOあおぞらネット銀行、東京スター銀行なんか0.1%と各種条件を揃えることで金利アップができるのですが、楽天経済圏攻略法の主旨から外れるため説明は割愛します。
楽天銀行は条件を満たすと振込手数料が無料になる
楽天銀行は振込手数料が145円と元々かなり安めの設定になっているのですが、給与受け取りやハッピープログラムを適用することで更にお得になります。
給与受け取りを楽天銀行で行うと他行あての振込手数料が3回まで無料になり、使わなかった分は次月に2回分まで繰り越すことが出来ます。
また、ハッピープログラムでも他行あての振込手数料無料が最大3回分貰えるのですが、100万円以上の預金または取引20回以上が条件となります。
給与受け取りとハッピープログラムの振込手数料無料は合算されず、回数が多い方が適用されます。たとえば、預金が100万円取引回数20回以下の人が給与受け取りの条件を満たしている場合、給与受け取り側の特典である3回分の振込手数料無料が適用されます。
楽天証券の積立NISAは楽天カード or 楽天キャッシュで0.5〜1%ポイント還元
以前は楽天カードの決済も1%ポイントがついたのですが、現在は投信の代行手数料や所有するかによって還元率が異なる形となっています。
私はプレミアムカードユーザーなのでいずれにしても1%の還元率なのですが、代行手数料0.4%の投資信託の場合ゴールドカードで0.75%、通常の楽天カードで0.5%の還元率となってしまいます。
インデックスファンドは軒並み代行手数料0.4%未満となるので、インデックス投資をされている方はご注意ください。
また、投信積立は楽天キャッシュで行う事も可能で、この場合の還元率は楽天カードから楽天キャッシュへのチャージ時に発生する0.5%のみとなります。
ただ、楽天証券の画面から行える楽天キャッシュへの残高キープチャージ設定は後ほど紹介する「楽天カードで楽天キャッシュをチャージし、楽天ペイで使用すると1.5%ポイント付与」の運用が楽になるので、積立投信を買わない場合でもオートチャージを設定しておくことをお薦めします。
投信積立に対して楽天カードで5万円/月、楽天キャッシュで5万円/月の計10万円までを楽天カードを使って積み立てることが可能です。
現状、積立NISAの月上限は33333円なので楽天カードがあれば問題無いのですが、今後新NISAがはじまると最大10万円/月まで投信積立が行える様になるため、枠を最大限使いたい方は2024年1月以降は楽天カード&楽天キャッシュの組合せで新NISAの積立設定をやることになるのではないかと思います。
楽天カードで楽天キャッシュをチャージし、楽天ペイで使用すると1.5%ポイント付与
最後に楽天ペイでの支払いについてです。
楽天ペイはカード、銀行残高、楽天キャッシュ残高から支払いを行う事が出来るバーコード決済アプリです。この楽天ペイの支払い元を楽天キャッシュ残高に指定し、楽天カードで楽天キャッシュへチャージを行う形で運用すると合計1.5%のポイント還元を受けることが出来ます。
- 楽天カード→楽天キャッシュチャージ時に0.5%のポイント還元
- 楽天ペイで楽天キャッシュ残高支払いをした時に1%還元
楽天ペイが使える店であれば、コンビニ、スーパー、ドラッグストア等々どこでも1.5%のポイント還元が受けられるのはかなり大きいため、私は楽天ペイが使える店であれば間違いなく楽天ペイで支払いを行います。
しかも、楽天ポイントカードに対応している店(例えばファミマやすかいらーくグループ)であれば、ポイントカードで0.5%、楽天ペイで1.5%の合計2%のポイント還元を得ることが出来ます。
まとめ
最後に簡単にまとめておきたいと思います。
- 楽天市場利用のSPU条件
- ノーマルカードorゴールドカードを楽天市場で利用+2倍
- プレミアムカードを楽天市場で利用+4倍
- プレミアムカードが向いている人
- 50万円以上楽天市場で買い物をする人
- プライオリティ・パスが欲しい人
- インデックス投信積立をカード決済する人
- 楽天カード楽天市場利用のSPU条件
- 楽天銀行で給与/賞与/年金の受け取りをすると+0.5倍
- 楽天カードの引き落としを楽天銀行にすると+0.5倍
- 楽天証券とのマネーブリッジ設定で300万円まで金利0.1%、300何円超は0.04%
- 給与受け取りorハッピープログラムで振込手数料3回まで無料
- SPU条件
- マネーブリッジ設定&楽天ポイントコースに設定し、 3万円以上の投信積立を行うと+0.5%
- マネーブリッジ設定&楽天ポイントコースに設定し、米国株式取引で3万円以上の個別株投資を行うと+0.5%
- 投信積立はカードで0.5%〜1%、楽天キャッシュで0.5%
- カード積立上限5万円、楽天キャッシュ積立上限5万円なので新NISAはこの組合せになりそう
- プレミアムカード会員なら1%還元
- 楽天キャッシュのオートチャージは楽天ペイの運用が楽になるのでいずれにしてもやっておいた方が良い
- 楽天キャッシュへ楽天カードからチャージで0.5%、楽天ペイで楽天キャッシュ残高支払いで1%のポイント還元
- 楽天ポイントカード加盟店だとポイント二重取りできて2%〜2.5%程度の還元率
楽天経済圏攻略シリーズ、次回は最終解「ポイントの出口戦略編」をお届けします。乞うご期待!
楽天経済圏攻略法シリーズ
- 全体概要&基本戦略
- SPU詳細編
- 楽天での買い物詳細編
- 銀行/証券/カード/ペイ編←今ここ
- ポイントの出口戦略編
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