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【雑記】淡い思い出、あの頃の僕ら

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高校生の頃の夢をみた。
厳密にはそれが高校生の頃のことなのかは定かではないが、
うっすらと記憶に残る風景の中にあの頃の僕らがいた。

うすら寒い池がある公園のベンチで二人並んで座っていて、
たわいもない話で盛り上がっていて、時間が来て自転車を
ニケツして駅まで彼女を送り届けた。

ただ、それだけの夢だったけど、
起きた後少しの間涙が止まらなかった。

河原沿いの満開の桜並木をニケツの自転車で駆け抜けた
思い出や、部活終わりに待ち合わせた校門でこちらを
見つけて嬉しそうに笑顔で手を振る姿が、久しぶりに、
そして、ひたすら淡くフラッシュバックした。

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あの頃、今よりずっと世界は狭くて、毎日がなんだか退屈で、大人になることはずっと未来の出来事なんだと思っていた。無知で傲慢で、それでいて妙に繊細だから些細な事で傷ついて、それを振り切るのにも一生懸命だった。

今から思えば、自分の事で手一杯で、もっと思いやる心とか感謝の気持ちとか持てよって思うけど、そういったモノの大切さを知るのはもっと沢山痛い経験を積み重ねた後のことなのも分かっている。

もしもあの時、僕に僅かばかり気遣う優しさと、傷つくことから目を背けない勇気さえあればと、後悔ばかりしていた時期もあった。失ってから気づく大切な事と言えば聞こえが良いけど、その時空いた穴はその時の僕には大きすぎて、行き場のないエネルギーをどこにぶつけて良いか分からなくなっていた。

兎に角自分を変えたくて、うわべを取り繕って、でも中身は相変わらず無知で傲慢で、自分のことで一杯一杯だったけど、大きすぎる痛みのせいでほんの少しだけ臆病にもなっていた。

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10年以上も昔の事だし、今は流石に青春時代の良い思い出としてしっかり心の中にアーカイブされている。ひたすら幸せで、淡くてまぶしくて、ちょっと切ない日々の思い出が胸に刻まれていることに、変な表現かも知れないけど感謝の念の様なモノを持っている。

その後の人生でも色々痛い経験はしてきたし、その度に少しずつ強くなってきた。でも、やっぱりあの頃の思い出と、あの日の別れはやっぱり特別なんだろうと思う。人を本気で好きになると言うこと、相手を思いやること、好きという想いや感謝の気持ちをちゃんと言葉で伝えること、傷つけあうことを恐れずちゃんとぶつかること。強くなるという事の本当の意味を、文字通り身を以て知ることができたのだから。

今はただ、あの子が幸せな毎日を送っていることを心から願っている。今後の人生で再び顔を合わせることはないかもしれないけれど、もしも再び会うことができたなら笑顔で「ありがとう」を伝えられればと思う。

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思い出はきっと、月日が経つにつれて美化されてきたのだと思う。
ノスタルジックに浸るのはとても心地が良いのだけど、
それでは前に進めないこともよく分かっている。

今僕がやるべきことは、思い出に浸ることではない。
久しぶりに顔を覗かせた思い出は胸の内にしまっておいて、
奥さんと一緒に幸せな人生を歩んでいく今を何より大切にしたい。

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