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2015年に読んだ本ベスト10+オーディオブック・セレクション7

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MediaMarkerで読了を見返してみたところ、オーディオブックも含めて、2015年に読んだ本の冊数は73冊でした。

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MediaMarkerの読了リスト

目標100冊なので、目標は未達でした。(漫画を入れたらダブルスコアなのは秘密)

目標に届かなかったとはいえ、週に1.5冊ペースぐらいで読めてるというのは、オーディオブックに依るところが大きいのかなと思います。半分以上オーディオブックなので、オーディオブック様々ですね。

ということで、今回は2015年に読んだ(或いは聴いた)本73冊の中から厳選したBEST10をご紹介いたします。もう一つ、併せて特にオーディオブックとしてお奨めの7冊をセレクションしてお届け致します。

■2015年に読んで良かった本BEST10

ベスト10と言っておきながら、並び順に特に意味はありません。また、ここまで敬体(です、ます)でしたが、紹介文は全て常体(で、ある)で書かせて頂きます。

Kindleのみの電書なのですが、ブログ・スランプに陥っていたときに読んで凄く感銘を受けたのでご紹介。純粋に面白かった。

ことブログ論に関して言えば、倉下さんと僕の価値観は近いのだと思う。書いているブログその物は全然違う(と僕は思っているし、倉下さんファンもそう思っていると思う。)のだけど。

歌うようにブログを書くというのは、実に倉下さんらしいなと。ルーチン化して呼吸をするようにブログを書くよりも、一本一本を読んでくれる誰かの顔を思い浮かべて想いを込めて書き上げる。そんなブログとの向き合い方って素敵やなと思った次第。

オーディオブックにて視聴。

石川島(後に石川島播磨)重工業、東芝のトップとして辣腕を振るい、経団連会長、臨時行政調査会会長など日本経済及び日本政府の財政の立て直しに東奔西走した”メザシの土光さん”の名言集。

人はこれ程までに崇高な人になれるのだろうか、と途方にくれたくなるほどに崇高な生き方をしている。そこで語られる言葉は、正論中の正論で、時に「正論だけでは物事は通らない」と人が正論を通すことを諦めるような場面でも、土光さんは正論を馬鹿正直に語る。

人として成熟するということはどういうことか、1本筋の通った人生とはどういう物か。ただの机上の空論ではない、土光さんの生き様という確かな証拠が、雄弁にこれらを説明してくれる。

ハマさんからの誕生日プレゼント。少し前にアシタノメンバーと飲んだとき、チームリーダーとしての振る舞いについて悩み相談したことを覚えていてくれたのかなと。

この本には強力なリーダーシップに関する指南は出てこない代わりに、権限を委譲して組織を活性化させるリーダーが持つべき度量や心構え、具体的方策が数多く述べられている。

リーダーとして暗中模索している今の僕には、出会うべくして出会った一冊だと思う。贈ってくれたハマさんに感謝!

Audibleで視聴済み。初Audible!
そして、その後Kindle版も購入。それぐらい良い本。

「最近AI,AIって騒がれてるけど、ビッグデータでAIがうんたらって何やねんな?」みたいな疑問を抱いている人、「過去のAIと今のAIの何が違うか?」みたいな人にはお奨め。あと、一番は

「このまま人工知能が発展し続けると人類は人工知能に滅ぼされる!!」

という幻想をイイカンジに打ち砕いてくれる名著。

オーディオブックにて視聴。Kindleでも購入しているので、そちらも読む予定。読み込み、聴き込む価値がある名著。

Paypalマフィアの首領たるピーター・ティールの非凡さがよく分かる一冊で有り、リーン・スタートアップを結構な勢いで扱き下ろしたりする刺激的な一冊。

ビジョン大事、チームビルディング大事、営業大事、上手くセグメントを区切ってそうと分からないように独占せよ、等々ある種当たり前の事が書かれているのだけど、その端々に僕らが思い描く「スタートアップってこうだよな」という思い込みを良い意味で否定する文章が続く。

スタートアップ企業で働く人でなくても、新規事業開発や会社の経営戦略を立てる役割にある人にとって、本書に書かれるティールの考え方はとても参考になると思う。

天狼院プレゼンツ「糸井重里秘本」の正体。

力がある作品なので、夢現の境目にいるときなんかにこの本の内容がリフレインしてきてちょっと憂鬱な気分になる(笑)

僕は昭和という期間を6年ほどしか過ごしていないけど、記憶の片隅の方にある昭和の風景をなぜだか思い出さずにはいられなかった。

物心つく前に引っ越したはずの団地の風景、まだ色がなかった年代物の白黒テレビ、ランニングとステテコ姿のジイちゃん。

特別うちの家が貧しかったわけではないと思うのだが、あの頃はまだ物を所有することへの憧れみたいなものがあったように思う。我が家の14インチのブラウン管が24インチのトリニトロンになった時の感動も同時に思い出す。

この本がどんな本かと言われると回答に窮するが、取り敢えず昭和の風景を思い出したことだけは確かで、ごく自然に描かれた死が、何人かの懐かしい顔と2匹の温もりを思い出させてくれた。

貨幣の起こりから入って、サブプライムローン問題やギリシャ危機までの経済史上の出来事を、世界史と絡めながら解説する、経済と世界史大好きな僕にはたまらない一冊。

テンプル騎士団がキャッシュカードの起こりだとか、旧約聖書で「同胞から利子を取ってはいけない」という教えがあって、それがイスラム教世界に影響を与えているとか、高橋是清が世界恐慌を財政出動で克服した後、緊縮財政策に転じて軍部の恨みを買い二・二六事件で暗殺されたとか、備中松山藩の藩政改革が明治維新前後の財政に大きく影響を与えたとか、色んな逸話があって、それらを聴くだけでも凄く楽しい。

更に、ナポレオン戦争や南北戦争から二度の世界大戦を経て戦後のブレトンウッズ体制、プラザ合意、世界金融危機、ギリシャ危機までの出来事が、銀本位制、金本位制、金本位制の廃止という大きな流れと、自由主義と保護主義という大きな枠組みで一つに繋がっていくそのダイナミズムに感動すら覚える。

世界恐慌や不況、或いはデフレやインフレ、更には財政危機に対して、ケインズ主義や新自由主義がどの様に用いられ、それぞれの時代背景や組み合わせによって、どういう結果がもたらされたかといったまとめや、それを元にした黒田バズーカやアベノミクスへの考察は中々に興味深かった。

今まで自分の中で点で持っていた世界史の知識と経済の知識が、本書のおかげで線として繋がりましたし、益々世界史と経済の両方に興味を抱けるようになりました。タメになった以上に、凄く面白かったというのが率直な感想。

教養を身に付けたい人、経済動向から投資を判断するための経済リテラシーを身に付けたい人、社会科系のお話が好きな人にはかなりオススメの本。

オーディオブックにて視聴。ここ100年の経営戦略の流れが見えて実に面白い本だった。実は書籍の方は分厚かったりデザインが見づらかったりという感じがあったのだけど、オーディオブックだと実にスムーズだった。

ポジショニング派、ケーパビリティ派、コンフィギュレーション派といった分類を知るだけでも、経営戦略の体系が理解しやすい。また、アンゾフやポーター、コトラー、ミンツバーグ、シュンペーターといったビッグネームがどういう流れで理論を打ち立てたかを時系列や前後の出来事と関連づけて説明されてわかりやすかった。

「巨人達の午後」という経営学の巨人達の架空の会話文も個人的には結構好きなコンテンツであった。経営学や経営戦略を時間軸と共に体系的に理解できる点は素直に評価できる本だと思う。ただ、せっかくここまで流れを説明した本で有りながら、著作や論文の紹介が実に限定的だったのが勿体ない。本書は入り口として良くできていただけに、原典へのアクセスがもっとよければ素晴らしい本だったのになと。

オーディオブックで視聴。

ざっくりまとめると

  • 人は頭の中で考えを巡らしていても、実は逡巡しているだけの事が多い
  • 紙に書き出すことで頭や感情が整理できる。
  • 手間に感じるかもしれないが、書いた方が結果的に速いことは多い。
  • A4用紙1枚につき1テーマで1分×10テーマ書き出す練習をすると考えるトレーニングになる
    • ネタかぶりは気にしない。思いつくままに書く。
    • 1テーマ1分なので、トータル10分しか必要無い。
    • 昔考えた情報を探して追記するよりも、1分なので新規に書き直した方が早い
    • (個人的な理解としては)一種の思考整理/トレーニングと割り切り、やることの棚卸しや情報整理は別途ツールが必要になる。ただ、そのネタを洗い出す手法としては優れている

GTDの収集や週次レビューに近いように感じるが、あちらは「頭の中を空にする」ことが重要で、こちらは「書いた内容から連想したことを書き連ねたり、掘り下げたりする」ことが目的。

毎日気になることを1テーマ1分で書き出すというのは面白い取組だなと。毎日気になることを手帳などに書き出していたが、スペースのカンケイで何でもかんでもという感じでも無かった。余ってるノートとか使ってやってみよう。

オーディオブックにて視聴。本書を読んでから速攻でA4サイズの方眼ノートを仕事やプライベートの思考ツールに取り入れた事からも、本書から得るものが大きかったことが伺える。

方眼ノートが、というよりも本書に書かれている書き方を実践することで以下の様なメリットが得られるという。ポイントは「見返す気になる再現性のあるノート」。

  • 記憶力がアップする
  • ロジカルシンキングができる
  • 問題解決力が高まる
  • プレゼンがうまくなる
  • モチベーションが上がる
  • 勉強力が高まる

例えば、書き方の一つに「黄金の三分割」なるものがあり、ノートを3分割して

  • 左側 事実:現状感じて居る問題点
  • 中央 解釈:気付きや課題
  • 右側 行動:解釈から導き出される具体的なアクション

といったカタチで事実から行動へと落とし込んで行く。

事例も掲載されており「ノートの取り方」「ノートを使った思考のフレームワーク」「アウトプットの出し方」を具体的に学べる良書。

ノートの取り方は個人スキルと見なされがちなため、ノートが上手くとれずに悩んでいる、思考がとっちらかってこまっているという人には是非お奨めしたい一冊。

■オーディオブックベストセレクション7

次に特にオーディオブック作品として優れていると感じた作品を7冊紹介します。

小説形式のビジネス書であり、読み物としても十分に楽しめる。企業に於ける経営戦略、経営企画とは何かがとてもよく分かる。ストーリー仕立てなので、オーディオブックとの相性は抜群に良い。

戦略論のおはなし。主にマーケティング系。「戦略BASICS」という覚えやすいシンプルな体系にまとまっている。

B:Battle Field(どこで戦うのか)
A:Asset   (何を持っているのか?独自資源は何か?)
S:Strength  (強みは何か?差別化のポイントは?)
I:(特に意味は無い。INTEGRATEとでもしておけばよい)
C:Customer  (顧客は誰か?ニーズは何か?)
S:Selling Message(何を伝えたいのか?)

物語形式で進むので、オーディオブックとの親和性も高く、また楽しみながら学ぶことができた。経営戦略の中で言えばポジショニング派側の考えを根底に於いている。

本で読んだものをオーディオブックで視聴。
TQは最も影響を受けた本の一つであり、それをオーディオブックで何度も聞き返せるというのはとても有り難い。

強く影響を受けた箇所を紹介しておくと、

人生のさまざまな出来事をうまくコントロールできるようになれば、私たちの生産性は向上し、計画の質も高まり、自分にとって価値のあることに多くの時間を割けるようになる。 (P64)

出来事のコントロール、自尊心、生産性は比例するという考え方がとてもしっくりきた。というのも、僕自身がまったくこの逆の状態、つまり仕事を抱えすぎてコントロールを失い、生産性が著しく低下し、自尊心が全く持てなくなった事が何度もあったから。

本書や7つの習慣を参考に、計画をたて、実行し、自己コントロール感を得られるようストレスの減少と生産性の向上につながる。これは僕自身の実体験である。

第一の誤った考えは、「今は無理だが、いつの日かもっと暇なときがくる」というものだ。(中略)第二の誤りは、「時間は貯められる」という考えである。私たちに与えられた時間は今だけなのだ。 (P66)

未来の自分には能力も、時間もあるという錯覚を覚えることは人の心理の常。フランクリンプランナーの時間管理でいうところの「週間計画」を取り入れる事で、この時間に対する誤った認識から抜け出すことができた事は、僕の中では大きなブレークスルーであった。

最初、完訳版で色々と言葉が変わっていたのが気になったが、基本構成は以前のままだったので案外すんなりと頭に入ってきた。日本語的には平易に、より自然になったので、初めて読む人はこちらの方がすんなり入るんじゃないかと思う。

反面、以前の様な体言止め的聞き慣れないキャッチーなキーワードにありがちな”かっこよさ”が無くなったのはちょっと残念。川西さんとジェームス・スキナーさんのセンスは結構好きだったのよね。

 本書には新入社員時代に読もうとして、難しすぎて断念したちょっとした因縁がある。オーディオブックで聴けば、分からないながらもそれなりに聴き進められるので、取り敢えず3周ぐらい聞き込めば、それなりに頭に地図ができあがってくる。

なかなかボリューミーだったが、KSFとかPPMなど、ある意味で現代経営学ではお馴染みのツールは現代でも役立つし、大前氏の所謂”戦略思考”が1970年代ごろのケーススタディをふんだんに用いながら思考プロセスと共に学べるのは大変に良かった。 

 かなり古い本だし「きっと陳腐化してる部分も多いのだろう」と思って読んだところ、驚く程にすみずみまで「使える」内容であったことに驚いた。

10年前に読んだ当時、まったく実感もわかず、書いてある内容もちんぷんかんぷんだった。しかし、時を経て自らグループの戦略を策定し、打ち手を考える立場になり、この本への共感を覚えると共に、書かれている内容が「凄く参考になる」と感じられた。 

ある意味、本書は今の自分の立ち位置を確認できる良い本なのかも知れない。新入社員時代に断念し、今は実感を持って内容を咀嚼できる。そういう本との関わり方もあるんだと気づかせてくれた一冊。

制作してるfebeのこのシリーズへの力のいれ具合は半端ないので、1,2も併せて間違いの無い作品。エンターテイメントとして考えれば、本よりもオーディオブックの方が楽しめると思う。

 それにしても・・、

 くそ!!また泣かされたやんけ!!

正直、面白いし、良い話やと思います。中身も良いと思うけど、狙って面白いのと、狙って感動させられるってところが流石水野敬也氏。

 これまで自己啓発本に触れてきた人なら、基本的にどっかで聴いたことのある「教え」と出会うことになるはず。で、その度に気づくのが「これ、知ってるけど、全然実践できてへんわー」ってな自分の出来てなさ具合。

でも、僕は思うわけです。読んで、やってみて、気がついたらやらんくなってても、また何かのキッカケで思い出して、もっかいやればええやんって。その為に、ガネーシャ活用したらええやんって。

ちなみに、オーディオブックは3部作セットもあるので、まだ一冊も持ってない人はそちらもお奨め!

”会社の宝”とも呼べる、特筆すべき人材になる方法について、あれこれ事例を挙げながら考えて行く本。

このシリーズは、答えを押しつけるのではなく、自分がこれから何をすべきかを考える多くの問いかけを投げかけてくれる。

簡単にエッセンスだけ抜き出しておくと

  • 完璧以上に完璧な仕事を目指す、非常識人になれ
  • 完璧以上の仕事を目指すには、質問を多く持つ必要がある。
     「他に何を試せるだろうか?」「もっと良くするためにはどうすればいいか?」
    「どれだけ素晴らしく出来るだろうか?」
  • 無知な人ほど自信過剰で、知識がある人ほど謙虚である。
    「無知は、知識よりずっと人に自信を与えるものである。(by ダーウィン)」
  • 本当に優秀な人は、もっと良い案を出せるという自信があるから、既に出している案を躊躇無く捨てることができる。
    「最初の解決策は人からの借り物、二つ目の解決策は常識の範囲内、三つ目の解決策が天才のアイデア」
  • 誰が何を知っているかを知っているという頭脳のネットワークを構築する
  • 人より多く知識があり、人より多くの質問を持っているから人とは違った考え方ができる
  • 広い心、勇気、思いやり、寛大さを持つことが肝要

チームビルディングを考える際にも重要であるし、自分自身が成果を出すときのヒントも得られる。特筆すべき人材というものがどう言う人の事を言うのかという、イメージを掴むだけでも大きな違いが出るだろう。

■最後に

ということで、今回は2015年に読んだり聴いたりした本の中から厳選したお奨めを紹介させて頂きました。気になる本があれば、是非お手に取って見て下さいませ。

また、今回紹介した本以外の本についても、Media Markerの方で感想や読書メモを残しているので、ご興味ある方は是非こちらもご参照下さい。(今回の記事は基本MediaMarkerのコメントを引用しています。)

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2016年も色んな本と出会い、しっかりと学んでいければと思います。皆様のお奨め本があれば、是非教えて下さい!

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