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書評-iPhone情報整理術─あなたを情報”強者”に変える57の活用法!

■題名にヤラレタ
ここ最近の僕の最大の関心毎と言えば

  • 情報収集
  • 情報整理
  • 情報活用

の仕組みを、如何に手帳、ノート、iPhone、Webサービスを組み合わせて作り上げるかということだった。
そんな折、ちょうどタイミング良く発売されたこの本の題名には一発でやられた。
その名も「iPhone情報整理術」。当然、発売日にGETした。
なんせ、著者がLifehacking.jpの堀さん(@mehori)さんとライフハック心理学の佐々木さん(@nokiba)なのだ。お二人のライフハックや情報収集、整理に関する洞察の深さについてはマイコミジャーナル-【連載】Google世代の整理術「デジタル情報整理ハックス」(佐々木さんの連載)やマイコミジャーナル-佐々木正悟×堀E正岳 ライフハック・トークあたりを見てもらえば一目瞭然。
ただ、如何にこのお二方が書かれている本だとしても「iPhone活用バイブル」みたいなナンパなタイトルのiPhone本なら興味を抱かなかったと思う。
■所感
細かな内容の説明はシゴタノ!-『iPhone情報整理術』ダイジェストを見てもらうとして・・・
個人的に本書を大プッシュしたい点は

iPhoneを使って情報整理する方法を説明する本ではなく、
効果的な情報整理を行うためにどうiPhoneを活用していくかが書かれている本

だというところである。もちろん、iPhoneやアプリの特徴や機能によって想起された部分もあるのだろうけど、それでもこのアプローチの仕方を採っている点が”ただのiPhone本”とは一線を画している要因なのだと思う。また、情報のタイプによって、やり方を複数個提示してくれているので、その中で自分に合うものをチョイスすることができる。
もっと言えば、iPhoneというガジェットを自分たちの生活や仕事をよりよくする為に、どう使ってやろうかということを真剣に考え、実践してきた人たちが書いた本だからこその凄みとマニアックさがあるのだと思われる。
(「ライフハック心理学-『iPhone情報整理術』-個人的な思い入れで佐々木さんが語っている、これまでのデジタルモバイルツールに対する10数年来の不満と、iPhoneによってそれらに一定の解が与えられたことに感嘆している様子からもよくわかる。デジタルモバイルツールでの情報整理を10数年間も考え続け、思考錯誤を重ねてきた人にはそうそうお目にかかれない。)
■是非ともやりたい
色々な活用方法が書かれている本ではあるけれど、その中で是非ともやっておきたいこと(もしくはやろうと思ってたけど、できていなかったこと)をいくつか書いておく。詳しい内容については本を読んで頂ければと思う。

・紙資料は積極的にScanSnapで電子データ化する
・iPhoneのカメラで各場所の整理された状態を記録しておく
・iPhoneでいつでもプレゼンできるようにしておく(但し、プライベートで)
・GTD的TODO管理をするために以下の3点に注意する
 ①タスクは入った瞬間(思いついた瞬間)iPhoneのInboxに入れる
 ②自分の記憶よりiPhoneを信頼する
 ③常に自分の頭が空になるように繰り返しレビューする
・Evernoteで人物手帳を作る
・YouTubeをノウハウ集として活用する
・地図のブックマーク機能を使う
・ライフログ(体重、お金)はiPhoneで全て記録する

■読む人を選ぶ本
副題にもある通り、この本はiPhoneを使いこなすことで情報”強者”になることを目指している。iPhoneには色々な顔があるわけで、音楽やゲームや、エンターテイメントなどの分野においても非常に高いポテンシャルを持っているが、当然この本にはそんなことはみじんも書かれていない(笑)その潔さがまた気持ちいい。
この本はiPhone入門書的なことは書かれていないし、iPhone活用法の中でも「情報処理」の部分にしかフォーカスしていない。つまり、ある程度iPhoneの使い方を習熟していて、iPhoneを自分の情報処理術に活用したい人向けの本だということだ。もしもあなたがそういう人ならば買って損のない鉄板の一冊といえる。(このBlogを読んで下さってる方にはそういう人が多そうだけれど)
iPhoneは発売された当初、iPodに通信機能をつけただけと見られる向きもあった。「音楽プレイヤーに携帯機能つけただけでしょ?」と。しかし、実際にはその優れたプラットフォーム、AppStoreという仕組みがあり、様々なIFと斬新なUI、ネットへの常時接続という特徴を生かした優れたアプリが多くリリースされるに至り、本格的な情報処理能力を備えるガジェットへと変貌を遂げたのだ。そして、今もiPhoneは様々なアプリがリリースされ、多くの人がその活用方法をハックすることで日々進化を遂げている。
この本は、そんなiPhoneを活用して情報処理を行うための方法が書かれた数少ない良書であり、”現時点”でのiPhoneを使った情報処理術の集大成ともいえる本といって差し支えないだろう。

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