先日書いた記事
200冊以上聴いてきた僕が「オーディオブックBEST20」をお奨めするよ! | Hacks for Creative Life! – ライフハックで明日をちょっぴりクリエイティブに –
のブコメに「週2時間も読めるもんなの?」というコメントが付いていたので、
- オーディオブック1冊あたり視聴時間目安
- オーディオブックを用いた隙間時間活用
について簡単に解説を加えておきます。
■オーディオブック1冊あたりの時間
僕がよく聴くビジネス書系だと、大体3〜5時間というところ。
恐らく、アナウンサーが原稿を読む速度1分300文字ぐらいで読んでると思うので、1時間で18000字。9万字の本で5時間ぐらいかな?
大体これを2倍速で聴くので、1冊あたりを聴き終わるのに正味必要な時間は平均すると1.5時間〜2.5時間というところ。
ただし、「大物」もいくつかいて、僕が持っているオーディオブックだと
- ビジネスモデル全史 ー 9:12:37
- 渋沢栄一「論語」の読み方 ー 9:21:44
- フラット化する世界〔普及版〕ー 36:50:22
- 影響力の武器[第三版] ー 14:38:30
- 良い戦略、悪い戦略 ー 13:13:57
- 企業参謀(2014年新装版) ー 10:55:48
- 戦略参謀 ー 12:00:18
- 海賊とよばれた男 上 ー 14:46:39
などなど・・他にも10時間オーバーの本もゴロゴロある。ハードカバーのビジネス書や文芸書は文字数に比例してオーディオブックも長くなる。ちなみに「海賊と呼ばれた男」は上下巻併せて29時間半ぐらい。
僕の場合、週10時間〜12時間程度オーディオブックを聴いているので、ビジネス書であれば、倍速で2周聴いても2冊ぐらいは読める計算になる。ただし、文芸作品は倍速で聴かないので、大作の文芸作品だと週1本が限度かな。
■オーディオブックの隙間時間活用について
先ほど書いたとおり、僕の1週間のオーディオブック視聴時間は「週10時間〜12時間程度」なんだけど、基本的にオーディオブックを聴くための時間を設けているわけではない。
内訳は以下の通り。
- 通勤電車 ー 片道45分(帰りは本を読書) × 5日
- 通勤の徒歩時間 ー 片道15分(往復30分) × 5日
- ジム・ランニング中 ー 1時間〜1.5時間 × 3日
- 洗濯、掃除、洗い物 ー 2,3時間/週
- プライベートな移動時間 ー 2,3時間 /週
これらを積み上げると、おおよそ900分=15時間になるのだけど、まぁ、なんやかんやで聴くタイミングを逸したりもするので、記録を振り返るとおおよそ10時間〜12時間程度になる。
都心の通勤電車というのは、おおよそ読書には向かない混雑具合であり、両手が全く使えない状況というのも珍しくはない。歩いている時間も然りだ。全く以て生産性のないその時間を、読書時間に変えてくれるだけでもオーディオブックを生活に取り込む価値がある。
また、ジムでトレーニングしているときや、ランニング中のオーディオブックも非情に良い。ウェイトトレーニングの数を数えながら聴くのはちょっと慣れがいるけれど、すぐに慣れるはずだ。ジムトレで30分、ランニングで5kmなら30分、10kmなら1時間というまとまった時間が専有されるが、読書とトレーニングを同時に行えば大変効率が良い。
一人で家事をやっている時間というのも案外オーディオブックと親和性が高い。洗濯物を干す30分、たたむ30分、洗い物をする20分、吹いて直す15分、埃を落として掃除機を掛ける1時間、お風呂掃除とトイレ掃除の20分等々・・積み上げると割と良い読書時間が確保できる。(奥さんと一緒に家事をしているときは聴かないけど)
■アテンションと読書メモに関する問題
ただし、他の作業と並行してオーディオブックを聴く「ながら聴き」にはいくつか問題があるのだけど、ここでは代表的な2つについて取り上げる。
ひとつは「アテンション」の問題だ。通勤途上にしても、車の運転にしても、ランニング中にしても、周りに注意を払わなければならない。乗り過ごすぐらいならまだしも、事故を起こすのは絶対に避けなければいけない。
その他にも、読書時に「読書メモ」を残したいという人にとっては、「ながら聴き」は適さない。そもそもオーディオブック自体が傍線や抜き書きなどに適さないフォーマットとも言える。
他に作業を一切行わず、メモを取る準備が整った状況でオーディオブックを聴くことに集中することに比べれば、「ながら聴き」のインプット効率は格段に落ちる。
なので、僕の場合、本の内容を体系的に理解したい、しっかり記憶に定着させたい時には紙の本を併用したり、繰り返し聞くようにしている。
良いと思ったオーディオブックは、紙の本も買うし(Kindleで買うこともある)、紙の本で良いと思った本はオーディオブックでも買って何度も何度も聞き返すようにしている。この手の本は読書メモも残すようにしている。
また、そこまで「この本良い!」とならなくても、ながら聴きをしているオーディオブックは、最低2周聴くようにしているし、なるべく印象に残ったことを記憶から引っ張り出して読書メモに書いたりもしている。
■まとめ
オーディオブックの視聴時間目安は
- 概ね3〜5時間程度
- 長いものは10時間前後
- 倍速で聴くと半分の時間で聴ける
オーディオブックを聴くのに適した隙間時間は
- 通勤など、電車、徒歩、車の移動時
- ジムトレーニング、ランニング時
- 家事をやってる時間
ただし、「ながら聴き」は次の点から「インプット効率が落ちる」点については注意が必要。
- 他の作業に「アテンション」を振り向ける必要あり
- 読書メモは取りづらい
僕がやっている対策としては
- 「これは!」という本は紙の本も買って、読書メモ作成に役立てつつ、オーディオブックで何度も聴き直す
- そうでもない本でも、2,3度聞き直し、印象に残った点などは記憶から引っ張り出して簡単にでもメモを残す
などなど。
オーディオブックは紙の本の読書の代替というよりも、必要に応じて使い分けたり、組み合わせて使ったりすることで、日々のインプットを質・量共に向上させてくれる物と考えるのがよさげ。
仕事や家事などで、なかなか読書時間が確保できない・・・という人は是非一度オーディオブックをお試しあれ。