By Jeff McNeill [CC BY-SA 2.0], via Wikimedia Commons
週のはじめに元気がチャージできる名言を紹介するコーナー「月曜の名言」。今日紹介するのはマネジメントの父P・F・ドラッカー氏の名言です。
強みを知る方法は一つしかない。フィードバック分析である。何かをすることに決めたら、何を期待するかをただちに書きとめておく。九カ月後、一年後に、その期待と結果を照合する。私自身これを五〇年続けている。そのたびに驚かされている。これを行うならば、誰もが同じように驚かされる。
こうして二,三年のうちに、自らの強みが明らかになる。自らについて知りうることのうち、この強みこそ最も重要である。
P・F・ドラッカー 「プロフェッショナルの条件」より
ドラッカーが自らの強みを知る方法として「フィードバック分析」を推奨しています。自分の強みなんて、わざわざ目標を立てて、振り返りを行わなくてもわかるよ、と思うかも知れません。
しかし、ドラッカー曰く、
誰でも、自らの強みについてはよくわかっていると思っている。だが、たいていは間違っている。わかっているのは、精々弱みである。それさえ間違っていることが多い
のです。
好きこそ物の上手なれ、という言葉がありますが、一概に好きな事が上手であるとは限りません。本当に得意なことは、自ずと抜きんでた成果が出ているはずで、そうでないならそれは「強み」ではない可能性高いのです。
「プロフェッショナルの条件」ではフィードバック分析を行った後にやるべきこととして、次の七点を挙げています。
- 明らかになった強みを使って成果を出すことに集中する
- その強みに関する技能や知識を更に伸ばす
- 「無知による失敗」を明らかにし知的傲慢を正す
- 自らの悪癖を明らかにし、あらためる
- 人への接し方の悪さが原因で成果を挙げられない事態を避ける
- 成果のあがらないことは行わない
- 努力しても並にしかなれない分野を諦める
目標を立て、行動を起こし、振り返りを行い、行動をあらためる。所謂PDCAですが、この「A」はより強みに資源を振り向け、弱みを避けるものである必要があります。
夢を抱く、目標を策定する、計画を立てる、このいずれかをやっている人はとても多いですが、日々これらの振り返りを行い、自らの強みにリソースを振り向ける改善を行っている人はそれ程多くはありません。
抜きんでた成果は、天才が出すものでも、天から降ってくるものでもありません。ただただ、明らかになった自らの強みにフォーカスし続けた結果であり、その為には強みを明らかにするためにはフィードバック分析が何より重要という事なのです。