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堀さんの「ライフハック大全」出版イベントで感じた10年と言う月日、或いはライフハックへの想いなど

10年というのは、実感できるほどに大きな変化を人生に生じさせるのに十分な時間だと思います。

堀さん(@mehori)がこの度刊行された「ライフハック大全」は、ライフハックブログのパイオニアである『Lifehacking.jp』をはじめられてから10年という大きな節目に書かれた御著書です。

それは同時に、ライフハックという言葉が日本に輸入されてから、ほぼ10年の月日が流れたことも意味しています。(2006年3月のLifehack Pressが始祖っぽい?)

今回は、堀さんの「ライフハック大全」出版イベントのレポート記事にかこつけて、この10年の月日という奴に感じた僕なりの感慨についてちょっと書き出してみようと思います。

■どこか同窓会の趣のイベント

堀さんとはじめてお会いしたのが、2009年のこと。(イベントに参加されていた@kazumotoさんともこの時はじめてお会いした)

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それまでは、ただブログで細々と自分のライフハックを紹介しているだけだった自分にとっては、これはもう大事件でした。

穴が空くほど堀さんのブログを読みこんで、いつかはお会いしたいと思っていた憧れの人です。それ以前に、この時はオフ会やら勉強会やらには参加したことがなかったわけで、初めてのオフ会が堀さんということでかなり緊張していました。

実際、集まったメンツがかなり濃かったこともあり、27歳当時の僕では”まったく太刀打ちできない”と痛感させられることしきりでした。

その刺激が、ブログ活動を本格化して書籍を執筆したり、勉強会を主催するようになる大きな原動力となったわけですから、やはり大事件という事になると思います。

あれから、8年。

僕もすっかり会社では中堅どころでそれなりに仕事も出来るようになって、ブロガーとしての活動も色々やってきて、色んな人とお知り合いになって・・

堀さんとも

「べっくくんはそろそろ楽になるだろうと思って子供は大きくなるのに、体力はどんどん落ちるからねー。寝ないと死んじゃうよー!」

なんてごく普通な(?)日常会話を交わして。

kazumotoさんと話してると、何だかすっかりサラリーマンが板についてる感じで。

自己卑下も謙遜も気負いもなく、いわゆる自然体で接せられるのは、僕には僕の領分があって、そこで確たる自分というのを持てているからなのだろうなと思います。

それから、8年前の手帳オフには参加されていませんでしたが、ちょうどこの頃に知り合って、今も懇意にさせて頂いている倉下さんも参加されていて・・

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kazumotoさん、倉下さんと3人でよくGoogleWaveでつるんだことが懐かしく思い出されました。いやー、懐かしい!

ライフハックへの想いについて

イベントの前半、堀さんは2004年に行われた「O’Reilly Emerging Technology conference」でDanny O’Brien氏が発表した「Life Hacks: Tech Secrets of Overprolific Alpha Geeks)というLifehackの始祖鳥とも言うべき講演に触れられました。

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Lifehacksが当初使われていた「凄い技術者の圧倒的生産性を支える”小さい工夫”」という定義から、徐々に「健康的で30分以内で作れる7つの料理」とか「人生で大切なたったひとつのアドバイス7種」(えっ?)みたいな感じになっていった歴史を語ります。

日本だと、2008年〜2009年頃に「ライフハック()」などと揶揄されていた時代もあったわけですが、TVなんかでハライチの澤部が「ラーイフハック!」などと叫んで、伊東家の食卓とトリビアを足した様な番組をやりはじめた頃に、ライフハックという言葉は混迷の極みに至ります。

でも、言葉というのはそうやって形作られていくものだし、堀さんもプレゼンの中で「この本末転倒感こそがライフハック」とも言っていたので、色んなライフハックがあってもいいとは思います。ただ、これは「僕のライフハック」ではないわけです。

ライフハック大全の”はじめに”には、次の様な一文があります。

効率化や、生産性を思い求めるあまりに、ライフハックが当初持っていた「人生をもっとラクにしよう」「人生をもっと楽しもう」というメッセージがいつしか薄れてしまった ーライフハック大全「はじめに」ー

ライフハック系の記事を書いていると、時折「手段と目的が逆転している(手段が目的化している)」みたいなご批判を頂戴することもあります。本来、ライフハックを共有していた人々の間にあった「もっと人生ラクに楽しく!」という共通目的みたいなものが、徐々に見えづらくなっていたことも事実です。

また、堀さんはライフハックそのものについては次の様に定義されています。

毎日の行動を、毎日数分で実践出来るような小さな近道で入れ替えてゆくだけで、やがて大きな変化を生み出すことができるのです。ーライフハック大全「はじめに」ー

僕にとってのライフハックはこれです。僕はよく人に「ライフハックとは何?」と聞かれれば「物事の通りをよくすること」と答えます。すーっと物事が進むように、日々の行動を入れ替えていく。仕事でも、プライベートでも考え方は同じです。

この本の企画の段階で、堀さんからちょっとした協力の依頼を頂いたのですが、その時に「僕のライフハックとは、この本に書かれている様なことを指します」と言える本が世に出ることが何よりも嬉しかったわけです。

話をイベントに戻して・・・プレゼンの最後に言い放ったのが「Lifehacking.jp最後のライフハック本です。」というパワーワード。それほどの集大成が「ライフハック大全」ということなのだと思います。

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編集の方曰く「決定版にしたかった」

堀さんのプレゼンの後、KADOKAWAの編集者の間さんが堀さんに引っ張り出されて、本書の企画についてお話されていました。

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曰く「働き方改革や残業規制が一般でも言われるようになってきた中、ライフハックが世間の人に必要とされている」「どうせなら、決定版を作りたかったので大全という名を冠して250のライフハックを集めるという企画でスタートした」とのこと。

確かに、一周回って、今の若い人はライフハックなんて知らないよなぁって。(同時に、これからは働き方改革だーと言っているオジサマ方も知らない)

堀さんがご自身のブログで語られていた

この本では多少はいまのガジェットや、クラウドサービスといったものに依存したテクニックも含んでいるのですが、おそらくはこれから5年たっても代替方法があると予想できる基本をなるべくなぞるようにしています。

私の目的は、ライフハックの古典化です。

決して古くならないものをなるべく希求することで、ずっと新しくあり続けられるという線を、あろうことかビジネス書の分野で試みたことになります。そのためにあえて古いキーワードのままタイトルにしてあるのです。

なぜ「ライフハック」なんて時代遅れなタイトルで本を? それには理由があります | Lifehacking.jpより引用

ということが結構印象的で、ライフハックはそろそろ目新しい工夫では無く、普遍的なものについては「仕事の定石」みたいな感じでリテラシーになっても良いんじゃないかなと。

そういう古くて新しいライフハックが、今の世の中に広まっていって、普通に「生産性を上げるには小さな習慣の積み重ねが大事!」とか「人生をもっとラクして楽しもう」とかって会話が成立すればいいなぁ・・っとw

会場には色んな人がおりまして・・

堀さんや間さんのお話もなかなか興味深かったんですが、会場にはその他にも色々な方がいらしておりまして・・例えば

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ブログ「Shiology」のshio先生はScrapboxについてめっちゃ熱く語られていた他、後で文具談義がはじまった際にも、おすすめの万年筆「パイロット カスタム823 フォルカン(FA)」を試し書きさせて頂き、そのニブのしなやかさに衝撃を受けたりなどなど。

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Shio先生のブログ記事は素晴らしすぎて万年筆衝動買いしそうになるので、文具クラスタの人は閲覧注意ですぞw


その他、同じテーブルに座っていた方がかつて大ファンだったブログ「W-ZERO3応援団(今はWindowsPhone応援団)」の伊藤浩一さんだったりで、もう色々大興奮でした。

ムネサダ氏が「ライバル」について熱く語っていたので、最近NHKの番組に出ているという水玉の近況も聞いてみたり。ムネサダ氏とは帰り道もずっと語らってました。

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完全に余談ですが、倉下さんととあるテーブルで

「ライフハック大全というタイトルは恐れ多くて僕らでは付けられない。編集者に持ちかけられても、恐らく企画段階で回避する名称。堀さんなら誰もが納得。」

「250個という数も凄いが、1個1個のライフハックで使える文字数がこんなに少ないのに、しっかり読ませる文章に仕上げてくるのは流石堀さんとしか言いようが無い。以前できる〜を書いた時には400文字のリード文がゴニョゴニョ………」

みたいな話をしていたら、周りの人から「この会話をYoutubeで流してほしい」といわれてみたりなど。今度倉下さんとHangout on Airでもやってみようかな。

かなり久しぶりに行った「豚組」の豚しゃぶも、変わらず美味しかったです。またイベントで使わせて貰おうかな。

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■最後に

と、読み返してみたら、全然イベントのこと書いてない気がするけど、まぁ、ブログで脱線しまくりたくなるほどに刺激に富んだイベントだったということで。

ということで「ライフハック大全」。本当に素晴らしい本なので、書店でお見かけの際は是非皆様お手に取ってみて下さい。


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