本シリーズは、端的に言えば、フランクリン・プランナーを使った情報管理術の手法を紹介するものであるが、情報整理の方法論として、他のツールでも十分に代用可能な内容だと考えられる。ほんの少しでも皆様の情報整理術の参考になれば是幸い。
前回のおさらいで・・・本手法の基本的なポリシーは以下の通り
- フランクリンは1月分のデイリーリフィルのみ綴じる(重くてokなら2ヶ月分)
- 基本的にはフランクリン・プランナーに全て書き込む。DailyNoteが足らなくなったらノートリフィルやブランクリフィルを追加する。(時系列に検索しやすい見出しを付けて記録)
- 但し、切り出せる情報は他のノートを使い、記録しているノート番号と見出しをフランクリン・プランナーに書き込む。ノート番号は一意になるようする。(例:新聞の切り抜き、アイデアマラソン、Cre-Pa!の整理ノート)
- 移動中など、プランナーが開けない状況にあるときはメモ帳や付箋紙などにメモを取り、必要とあらばプランナーに貼り付けor転記する。
- evernoteでは日付毎に新しいnoteを作り、そこにプランナーに記載されている見出しだけを打ち込む。(将来的には、フランクリンプランナーやA5ノートをドキュメントスキャナで取り込んで全てevernoteに放り込みたい。)
これを簡単に表にまとめてみると・・・・
なんだか投げやりな表だけど、ざっとこんな感じになる。
■記録すべき情報の分類
もちろん個体差があることなのだが、人は日々情報に触れ、それを記録しながら生きていく生き物であることは疑う余地がない。いつ、どこで、何を記録し、それをどう活かすのか?それは情報に触れ、それを処理しつつアウトプットする人間にとって、まさに永遠の命題なのである(笑)
①一時メモ
とっさに頼まれたこと、ふと思い出したこと、やったら綺麗さっぱり忘れても大丈夫な事柄等など・・・これって記録として残す必要あるんだっけ?みたいな情報は以外に多い。個人的に、メモは「迷ったら負け」だと思っている。迷う前に書く。書いて、使って、いらねーと思ったらポイすればok
記録媒体・・基本的にメモ帳・Post IT
②アイデアメモ
アイデアは突然降ってくる。そして、気がつけば綺麗さっぱり記憶から消えてしまうものである。幸運の女神の前髪を掴むには、いつも準備をしておく必要があるのだ。思いついたらすぐメモを取る。メモを取ったら再利用可能な形に整理する。
記録媒体・・移動中はメモ帳・Post IT、後で転記。手元に手帳があれば手帳に記録。最終的にはevernoteに集約。その他、写真や音声で残すならケータイでキャプチャして、evernoteに集約。
③是非記録したい情報/後で使いたい情報
人から聞いた話、TVで見聞きしたこと、本で読んだこと、インターネットで見つけたナイスな情報・・・そういう自分的に大事だと思う情報はきちんと記録して再利用可能な形で残すべき。
記録媒体・・移動中はメモ帳・Post IT、後で転記。手元に手帳があれば手帳に記録。最終的にはevernoteに集約。インターネット系の情報ははてブ、新聞なら切り抜く。
④ライフログ系
体重、食べたもの、使ったお金、今日の運動、読書時間、勉強時間、読書メモ、日記など・・・自分が日々記録した数値やデータ、行動・感情の記録など。何かのアウトプットの為にやるというより、習慣付けや成長の見える化、モチベーションアップを目的とする記録。
記録媒体・・一時的にはメモ帳や手帳だが、最終的にはexcelなり専用ソフトなりPCに取り込んでデータとして使用する。日記は最初から手帳やblog、mixiなんかに記述。読書記録はMediamarker。
⑤アイデア/企画の推敲
アイデアや企画を思いついた後は、じっくり推敲する時間を取りませふ。②で記録した情報なんかを元に、ノートを1ページ以上使用してドンドン考えをふくらませるべし。その他、アイデアマラソンや発想源なんかも基本的にはノートでしか行わない。
記録媒体・・・考え事ならA5ノート、文章の推敲ならevernote
⑥プロジェクトノート
ひとかたまりのプロジェクトであれば、情報は全て1冊のノートにまとめてしまう。特にプライベート活動のCre-Pa!はアイデアや設計、やること、やったことなんかをA5ノートにまとめている。
仕事関係はPC上にデータも資料も議事録/議事メモも課題管理表もあるので、基本的には議事メモだけをevernoteで取っておいて、その他はPC上のデータを整理する形。こればっかりは量が多すぎるので、全てのデータをノートにまとめるのはあまり賢くない。。
記録媒体・・考える時A5ノート+まとめと記録はevernote+資料はPC上
⑦スケジュール/タスク連携のメモ
フランクリン・プランナーのデイリーにおける最大の特徴でもあると思うのだけど、スケジュールとタスクが左ページにあって、右ページにノートがある形、これが個人的に最強だと思っている。スケジュールやタスクに関連したメモを直感的に取ることが出来る。その他、タスクの分解や、進め方、その途中経過の記録や、さらにそれらの情報に関連するメモなんかをどんどん広げることが出来る。スケジュール/タスク遂行に於いて非常に有効であり、且つ複数のタスクを同時にこなすときのメモリ役にもなり、同時に自分の仕事の記録にもなり便利。また、未来の自分への申し送り事項なんかにも使えて、GOOD。
記録媒体・・フランクリン・プランナーのみ
⑧スケジュール&タスク
フランクリン・プランナーがあればok!と言いたいところだが、デイリーサイズは基本的にスケジュール管理には向かない。どちらかと言えば、記録や、1日単位のスケジュール&タスク遂行に持ってこいなのだ。スリムノート(ウィークリーバーチカル)や、Googleカレンダー+RTMなんかで週間記録を取るのが良いと思われる。
記録媒体・・フランクリン・プランナー(スケジュール/タスク遂行)、スリムノートorGoogleカレンダー+RTM(スケジュール/タスク管理)会社ではPCで、外ではiPhoneでGoogleカレンダーとsyncが良いのではないかと思っている。
⑨アウトプット
記録すべき情報という観点ではないが・・・如何に再利用可能な形で情報を整理したとしても、それを活用しなければ全く無意味である。仕事であれば、資料化して整理する(ジャンル別/時系列)。自分の趣味や勉強であれば、まとめノート(読書ならレバレッジメモ)を作ったり、blogに書く。blogに書いたらメールでevernoteに飛ばす!
記録媒体・・officeファイル、blog等。量が膨大なら普通にフォルダにファイルを配置して、Googleデスクトップなんかを使って索引化。でも、ちゃんと整理した方が後で思い出せるような気がする。blogはタグ付けとカテゴリわけをちゃんとしましょう。
これらの記録すべき情報をマトリックスにするとこんな感じ
■書き分けについて考える
すでに前でも記録媒体について言及しているが、改めてどこに何を書くかを整理してみたい。シチュエーション別や記録媒体間の関係についてざっと書いてみると
・移動中・とっさのメモ
無条件でメモ帳かケータイを使うことになる。ケータイはevernoteで同期、メモ帳は必要なものをフランクリン・プランナーに転記する。
・写真メモや音声メモ
ケータイ以外に選択肢なし。evernoteで同期して素敵にアーカイブすべし!
・メモ帳とフランクリン・プランナーの書き分け
迷ったらとりあえずメモ帳に書く。必要な物かどうかを精査してフランクリン・プランナーに書き写すか貼り付ければOK。残すべきメモは全てフランクリン・プランナーに。
・A5ノートとフランクリンの関係性
ここが一番やっかいなところで、フランクリン・プランナーに全ての情報をぶち込むと、重厚長大で殺人的重さのシステム手帳が出来上がることになる。テーマとして切り出せる物、ノートに書くのがふさわしい物はA5ノートに書く。A5ノートに書いたことのサマリをフランクリンに書いておけば、フランクリンは手帳なので自然と時系列に書いたことが索引化される。
・フランクリン・プランナーとPCはどっちがエライ?
どっちがエライかというと、どっちもエライ。タスク/スケジュール遂行とそれに付随するメモや思考はフランクリン・プランナーだし、最終的に全部のメモが集約されたりアウトプットを出したり、スケジュール管理を行うのはPCだしね。フランクリン・プランナーとPCの同期は、BESTはScanSnapを使って電子データ化することなんだけど、その場合でも検索性を高める為には結局手打ちで索引を転記する必要アリ。
・フランクリン+メモ+A5ノート
んじゃ、最初からevernoteだけでいいじゃん!って思うかもだけど、やっぱり頭の整理やアイデア出しをやろうとすると、手を動かさなきゃなんですよね・・・。後、前述の通り、日々のスケジュール/タスク遂行にぼかぁフランクリン・プランナーが手放せないので。フランクリンはデカイので、携帯性をメモ帳で補い、重たくなりすぎないようにA5ノートと併用する・・・このバランスがナカナカに難しい。
・PCでしか出来ないこと
逆に、PCいらないじゃんって話になるかもなんだけど、やっぱりPCにはPCのメリットがある感じです。結局、ケータイからの入力を一瞬で同期できるとか、インターネットの情報はPCで記録するのが楽ちんとか、アウトプットは結局PCを使って出すとか、evernoteが最強すぎるとか、色々です。アーカイブと検索性に優れている点も◎ちなみに、A5ノートもフランクリンも、Scansnapあたりでガツンと取り込んでしまえれば尚ヨシ。
・iPhoneならPCと同期して最強
PCに上手いこと全てのデータを集めることができたなら、今度はそのビューワとしてiPhoneが最強な感じ。別にWindowsMobileでもAndroidでもいいんだけど、Googleカレンダー、RTM(これら以外でもOKだけど)に、evernote(これは代替手段なし?)、各種ドキュメントの閲覧(PDFもOffice)なんかが見れる端末があれば、この手法だとウッハウハですな。
ということで、それをざっと図にまとめると
うーん・・・今一分かりづらい図だ(^^;
そんなわけで、第一回記録すべき情報の分類と書き分けについては以上で御座います。今回からpptでなんだかそれっぽい図を作ってみたんだけど・・・少しはわかりやすくなったかな??
ということで、次回は「2.メモを機械的に処理するアルゴリズムを作る」です。お楽しみに(^^)
頭のいい人のGoogle仕事術
頭のいい人のGoogle仕事術
googleを使う人は必見です。
情報収集の際に、どういった行為が必要が教えてくれます。