Blog Machine / digitalrob70
僕の中で今年は”OZPA YEAR”だったと密かに思っている。去年の暮れにオープンした彼のブログはヒットにヒットを重ね、今や押しも押されぬ人気ブログになっている。
僕がこのブログ「Hacks for Creative Life!」と名称変更してからおおよそ4年が経つが、恐らくその累計のPV数は彼がここ最近3,4ヶ月の間にたたき出したPV数に遠く及ばないだろう。
しかし、彼の凄さはPV数だけではない。例えば、次のBLOGに書かれている漫画を読んで頂きたい。
「シゴタノ!電子書籍入門セミナー」に行って決意した3つのこと そして初めてリアルでお目にかかれた@shigotanoさん、@nokibaさん、@sayobsさん、@rashita2さん、@ozpaさんなどに感激……。 なんかもうそれだけで不思議な時間と空間でした … マンガに注目!OZPA芸能人説 |
(このBLOGでは彼以外の名前も挙がっているが・・)彼は人から「この人に会いたい」とBLOGを読んだ”だけ”の人からも思われるほどの人物であるということだ。これは並のBLOGではそうはならない。人をワクワクさせ、この人の書く記事が読みたいと思わせる魅力がなければ、決してこうはならない(ハズ)なのだ。もっと分かりやすく言えば、彼のファンが少なからずいるということだ。
故に、僕は彼の事を一種の天才とみている。
文章の巧拙で言えば、決して巧みな方ではないかもしれないが、文章のおもしろさで言えば、彼の才能はずば抜けている。彼のセンス、言葉選び、ネタのチョイス・・・OZPAのBLOG「OZPAの表4」に出会って以降、「OZPAにあって自分にないもの」はなんだろうと何度も考えたことを正直に告白しておきたいと思う。
率直な書き方をすれば、やはり彼に完全に抜き去られ、負けてしまった気がしてとても悔しかったのだ。こういう敗北感を感じたとき、僕は決まってその相手を観察することにしている。そんな時に、奇しくも彼が彼の手の内を明かす『あっという間に月25万PVをかせぐ人気ブログのつくり方』を出したことは、僕の中では光明であったと感じている。
くり返すが、彼の凄さはPV数ではない。それは結果として残った数値であって、そんなモノで悔しがるほど僕はおめでたくはない。僕が悔しかったのは純粋に彼の方が面白く、僕の方が面白く無いというその一点に尽きる。故に僕はこの本を読み、なんとしても彼の背中からひとつでも多くのことを学びたいと思った。
■そもそも、彼と僕とはBLOGに対するスタンスがかなり違う
この本を読んで思ったことは、彼と僕ではBLOG運営に関するスタンスがかなり違うと言うこと。どちらかが正しくて、どちらかが間違っている・・というわけではなく、ただスタンスが違う。
僕はこのBLOGを半ば自分の「道場」だと思っている。要するに、僕はこのBLOGでアウトプットすることで自分の能力を高めることをBLOG運営の目的の半分に据えている。この視点から言えば、僕は例え他の人から反応が貰えなくても、さして気になることではないし、インプットを最大化するためにアウトプットをするのだから、当然旬のネタではなく偶々その時インプットしたネタをチョイスする。(但し世間一般の興味と自分の興味が有る一定の割合でシンクロすることもある)
もう一つは、僕はこのBLOGがほんの少しでも「他人の役に立つ」ものにしたいと思っている。この点はOZPAと近い考えだと思うのだが、絶対的な違いは対象ができるだけ多くの人にではなく、例えば仕事で困っている人や、悩みを抱えている人、手帳やライフハックに興味が有る人といった少し限定的な層に向けて書いている。誤解を恐れずに書くとすれば、僕は僕のBLOGを好んで読んでくれる人(ファンというとおこがましいかも知れないが・・)に喜んでもらえる記事をいつも指向している。
その他、BLOGのPV数を取りに行くとか、Googleアドセンスの収入を増やすことを目的にしていないので、煽り系のタイトルを付けないし、文章を読んで貰いたいと思って居るのでRSSは全文配信するし、記事の頭にGoogleアドセンスを貼り付けというのもやらないし、写真が多いとか長すぎるとかの特段の理由がなければ「続きを読む」も使わない様にしている。これが僕のスタンスなのだ。
改めて考えてみると、僕は自分がどういうスタンスでBLOGを書いているかなんてあまり考えたことはなかった。つまり、OZPAが自らのBLOG論をこうやって情報発信してくれたからこそ、OZPAという比較軸を元に自分のスタンスというものを考えることができたのだ。こういう事を真面目に考える機会を与えてくれたということだけでも、この本を読んだ価値があったと思う。
■当たり前の事を当たり前にこなす難しさ
残念ながら・・・しかし、とても安心したことは、彼が安易なテクニックに走ってPVを稼ぎに行くようなことは一切この本には書かれていなかったと言うことだ。そういう意味で即効性は全くないし、本書に書かれていることをやったからと言って月25万PVを確実に再現することは出来ないのだろうと思う。
本書に書かれているのはごくごく当たり前の事・・例えば、「できるだけ多くの記事を投稿しよう」とか、「既に誰かに書かれたネタでもあなた自身の視点が入れば投稿したってかまわない」とか、「寄稿しよう」とか、「はてブでバイラルループを狙おう」とか「タイトルはしっかり考えよう」とかとか、これまでもよく語られていたであろう事が書かれている。
しかし・・この本に書かれている事柄についてどれだけの人が実践できているだろうか?
当たり前の事を当たり前にこなすことはBLOGを書くこと以外であっても、中々に難しい。例えばダイエットだって、「摂取カロリーを少なくする」か「運動量を多くする」かのどちらかしかないにも関わらず、走ったり記録したりという地道な方法ではなくリンゴダイエットの様な安易な小手先だけのダイエット法が流行してしまう。
当たり前のことはつまらない、つまらないから続かないのだ。
■本書の凄さは普通を面白く感じさせてくれるところ
「この本は普通です」で終わるなら、最初から書評は書かない。
この本は、とにかく凄いのだ。
何が凄いかと言えば、「普通」を「面白く」感じさせてしまうところがただただ凄い。
本書を読むと何故か普段なら「面白く無いからやりたくない」と思うような事柄について「これやってみたい!」と思わずにはいられなくなる。まるで、OZPAに魔法を掛けられたかのような感覚すら覚える。そんなことを平然とやってのけるOZPAはやはり「天才」の領域であると思うのだが、「天才」とかいうと謙遜しながら「ウヒョ」とか言って喜ぶ姿が目に浮かぶので「変態」と表現しておくことにする。
「面白い」と思わされる理由は色々あるのだけど、大きくは次の3つだと思う。
・OZPAのふざけた文章とドヤ顔が透けて見えるギャグが面白い
・文章の裏に見え隠れするOZPAの教養が文章に深みを与えている
・丁寧に「やらない理由」を潰していき最終的に「やるしかない」状況に追い込まれる
3点目は「面白い」とは少し違う気もするが、最終的にこの本を読む人は「今BLOGについて悩んでいることがある」人なわけだから、やるべき事が提示されて、更にそれをやらざるを得ない状態に追い込まれるというのは将に「願ったり叶ったり」な嬉しい状況なのではないだろうか。
■最後に
僕は未だ彼の背中を追いかけている。
その背中は遠く、未だ視界にすら入らない状況だ。
本書を読むことでほんの少しだけ彼に近づくことが出来たかも知れないが、ここに書かれていることは所詮彼が一度通った道でしかない。
彼の背中を捉え、肩を並べらるためにはその先を目指す必要がある。それが彼と同じ道とは限らないが、僕は未だ自分が進むべきその道を見つけることすらできずにいる。
その道が見つかる時まで、まずは彼の軌跡をたどるところから始めたいと思う。
[…] […]
■そもそも、彼と僕とはBLOGに対するスタンスがかなり違う
ここで書かれていたことには深い感銘を受けました。私は主様のような真面目な文章の方が好きですけどね。実は自分もozpa氏の本は購入しました。たしかに書かれていることはほとんど昔から言われてきたことです。主様がおっしゃられるように要はアレンジの仕方なのでしょうね。
私はこの本で彼を知り、某場でのアカウント名が書かれていたので、早速本のお礼と併せてコメントもしてみたのですが、見事に無視されました(笑)ちゃんと疑問形で送っているのにですよ?ちょっと有名になったらこれです。まぁ勝手なのですけど、本のようなフランクな印象を抱いていたので、少しガッカリましたね。本買って損しました。
コメント有り難う御座います!
OZPAのやつにはしっかり言って聞かせときます!
#とはいいつつも、彼も当時は忙しかったんだと思います。
大目に見てあげていただけると有り難いです。