当ブログ『Hacks for Creative Life!』に興味をお持ち頂き、有り難う御座います。
『Hacks for Creative Life!』は、2008年5月からはじまったライフハックブログです。
北 真也(@beck1240)の個人ブログで、メインテーマであるライフハックは勿論、仕事術、手帳術、文房具、ガジェット、クラウドサービスの活用法、ブログ論、書評、考察、旅行記等々、様々なジャンルの記事を書いています。
僕にとってのLifehack
Lifehack(ライフハック)という言葉は、TVなどでも取りあげられるなど、以前よりも広く知られるようになりました。反面、その解釈も多様な物になってしまったことも事実です。
私がLifehack(ライフハック)という言葉に初めて触れたのが、2007年ごろ。日本にLifehack(ただしくはlife hacks)を持ち込んできた、数名の先導者たちが発信する情報を時折ネット上で目にするようになりました。
僕にとってのlifehackは、当初の定義であるLife(=人生を)hacks(=うまくやる方法)であり、少し意訳をすると「仕事や生活のちょっとした工夫」となります。
llife hacksという言葉が出てきたのが2004年に行われた「O’Reilly Emerging Technology conference」のDanny O’Brien氏の発表(Life Hacks: Tech Secrets of Overprolific Alpha Geeks)と言われており、そこで述べられた内容は、生産性が高い技術者達は
- 思いついたアイデアは共有する
- 複雑なアプリケーションよりシンプルなテキストを好む
- 反復作業は同じぐらい時間を掛けても自動化する
といった習慣を持っているというものでした。いわゆるプログラマー文化が生み出した、仕事術のオープンソースともいえるこの概念に深く感銘を抱いたことを覚えています。
ですので、僕はLifehackとの向き合い方、あるいはこのブログでの発信のスタンスとして次の3点を重視しています。。
- 次回以降効率化できるなら、最初に手間を惜しまない
- よりシンプルに、より効率的にを目指す
- アイデアや工夫は、惜しまず他者に共有すべし
武器としてのライフハックを提供したい
Lifehackは「仕事や生活のちょっとした工夫」であると述べましたが、これについてもう少し要件を明確化しておくと、次の様になります。
- 即実践可能な方法論
- 部分的に取り入れたり、改良を容易に加えられる
- その成り立ちや効果が明確に説明可能
- 小さな工夫の積み重ねが大きな変化へとつながる
僕がLifehackを信奉する様になったのは、自分が仕事で窮地に陥った際に、先人が残してくれた多くのLifehackに助けられた経験からです。
ですので、僕はLifehackを他者に共有する際には、即実践可能な方法論であるべきで、更にはその人の状況や性質にあわせてカスタマイズ可能であるべきとも思っています。
加えて、その方法論を使うかどうかをジャッジしたり、自分なりのカスタマイズを加える際には、それがどういった経緯で生まれ、どういったメリットが享受できるのか、何故その方法論である必要があるのか、などの情報も併せて提供すべきであるとも思っています。
困っている人が即実践可能な「武器としてのライフハック」を提供したい。
そして、提供するからには、きちんとコンセプト、使い方、カスタマイズ方法が網羅された説明書を同封したパッケージを心がけています。
今日も頑張るあなたにエールを贈りたい!
現在、僕自身はHacks for Creative Life!をちょっとした野望を持った活動と位置づけています。
野望を一言で言えば「世の中を少しだけ良い物に変えていきたい」ということです。
厳密に言えば「世の中が変わる」かどうかは僕が決められることではないので、「自分が正しいと思う事を発信しつづける」ことを通じて、世の中に対して小さくとも力を加えつづけたいと想っています。
勿論、世界の片隅の片隅で文章を綴っているだけで世界を大きく変えることなんて難しいわけですが、このブログを楽しみにしてくれている読者の皆様や、この数年間ブログを書き続けることで関係を持った多くの友人・知人、たまたまブログの記事を目にした方などに刺激を与えることはできると考えています。
刺激を与えてから先は、化学変化に任せるしかありませんので、ただ僕は「世の中を少しだけ良い物に変えたい」という野望を抱いて「自分が正しいと思う事を発信しつづける」のみです。
それでは、もう少し具体的に「世の中を少しだけ良い物に変えたい」の中身を述べておきましょう。
まずは「かつての自分が抱えている仕事上の課題、プライベートの課題をどの様に解決してきたか」という情報の共有です。同じ課題を抱える人、苦境に立たされている人にとって役に立つ可能性は決して低くはないでしょう。
その中で込めている想いは「武器としてのライフハックを提供したい」と「今日も頑張るあなたにエールを贈る」の2つです。
個々人の抱える課題は、あくまで個々人のものです。
僕にはあなたの課題を解決することはできませんが、解決のヒントを提示したり、解決に向かうあなたの背中を押すことはできるかもしれません。
次に僕は割と雑多に「自分が楽しいと思う事」を発信しています。
同好の士と語らう時間は、楽しく幸福に満ちており、ブログを通してそんな時間を提供できればと想っています。
このブログには「成功法則」や「楽して儲ける方法」みたいな情報はありませんが、「あなたが明日も笑顔でいられるようなちょっとした”ハック”と”エール”と”好きなこと”」を、時にはライトな記事で、時には胃もたれしそうな長文記事でお届けしています。
コンセプトの変遷
Hacks for Creative Life!は、書き手である僕の成長や、状況の変化に併せてコンセプトを変遷させています。
初期(2008年〜09年):素振りの場としてのブログ
Hacks for Creative Life!は2008年ごろにSeesaa Blogという無料ブログサービスを使って開始しました。
ブログを書き始めたきっかけは、勝間和代さんの著書「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」の中で紹介されていた、「アウトプットの場としてのブログ」という概念との出会いでした。。
ですので、当初のこのブログは「誰かの役に立ちたい」みたいな崇高な目的なんかは無くて、ただただ自分の能力を向上させるための日常的なトレーニング、すなわち「素振り」の場でしかありませんでした。
ブログの主たるテーマを「ライフハック/仕事術」に定めたのは、身に付けたいと思ってインプットしていた情報が「ライフハック/仕事術」だったからですね。
当時もっと仕事ができるようになりたくて読んでいた「シゴタノ」や「Lifehacking.jp」の影響も大きかったように思います。
中期(2010年〜2013年): 皆で成長しようぜ!的なコンセプト
ある程度ブログが世間に認知されるようになった2010年5月、Seesaa Blogからレンタルサーバ+独自ドメインに移行し、本格的にブロガーとしての活動を開始しました。
この頃、「Lifehacking.jp」の堀さんの紹介で、gihyo.jpでの連載をはじめたり、処女作「Evernote情報整理術」の執筆が決まったり、シゴタノ!に寄稿させて頂いたりと、一応の「プロの書き手」という視点を自分でも意識するようになりました。
2010年7月25日、勉強会「東京ライフハック研究会」を立ち上げ、活動をリアルな世界へと広げ、2011年12月1日にグループブログ「アシタノレシピ」を立ち上げ、愉快な仲間達と共にネットでリアルで様々な情報発信を行うようになりました。
この時のコンセプトは「皆で成長しようぜ!」という感じでしょうか。
僕自身、仕事でもっともっと成果が出せるようになりたかったですし、色んな人と出会って切磋琢磨できることがとても楽しい時期であったと思います。
当初は若さとやる気に満ちあふれ、自分のブログ以外の執筆もバリバリこなしながら、勉強会も2,3ヶ月に1回開催するという結構なHARDモードを乗り切っていましたが、仕事が忙しくなったりすると寝る時間が極端に短くなり、段々と疲弊して首が回らなくなっていきました。
そして2013年、割とSE業界ではありがちなデスマーチによる”家に帰れない状態”になったところで、活動というか生活が破綻。
「Hacks for Creative Life!」とグループブログ「アシタノレシピ」、勉強会「東京ライフハック研究会」以外の活動を縮小していく方向で、自分の生活を再構築しました。
現在(2013年〜現在):Lifehackブロガーに重心を置く
2013年に活動の幅を狭めリソースを集中、また2015年には子供が生まれたことで、リアルな場での活動は殆ど休止状態となりましたが、故にブロガーとしての情報発信により重心を置けるようになりました。
2016年、活動が停止していた「アシタノレシピ」を復活させ、「東京ライフハック研究会」も復活に向け準備を進めています。
今強く意識しているのは、
- 今の自分だから伝えられること、出来ることをやる
- 自分なりの新たな価値を生み出す
- 自らの好きな事、知的好奇心に従う
- 継続可能でバランスの取れた活動を行う
という4点です。
勿論、自分を成長させたい、ライフハックをシェアしたいという基本的な活動は変わる事はありませんが、活動に望むスタンスはブログを始めた当初のそれとは随分と変わりました。
ライフハックブログや勉強会をまがりなりにもつづけてきて、仕事以外の活動もフルスロットルで回しつづけたことは、仕事上のパフォーマンスを向上させたり、新たな変化(チャンス)をもたらしてくれました。
社内でのポジションもより責任が大きなものに代わり、プライベートでも子供が生まれたことで自分の物の見方や時間の使い方も随分と変わった様に思います。時間の希少性もより高まりました。
限られた時間の中で、今の自分だから生み出せるコンテンツをより意識しながら、情報発信をしていきたいと思います。