【書感】「クラウド時代のタスク管理の技術」の尖り具合は生半可ではない

尊敬する佐々木正悟(@nokiba)さんの近著「クラウド時代のタスク管理の技術―驚くほど仕事が片付いてしまう!」を読了した。

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東洋経済さんはよくぞこの本を出版してくれた!

これが本書を読み終わった後の率直な感想だ。
こういう表現が正しいかはわからないが「普通なら出ない」そういう類の本であることは間違いない。

 

僕は今のところ佐々木さん以上にクラウドに自分の頭の中にあることを書き出せている人は知らないし、クラウドが無くなったら途方にくれてしまうのではないかと思えるほどクラウドと一心同体になっている人を知らない。この本は、そういう著者が包み隠さず自分のやり方を1冊247Pの本に詰め込んだ、そういう本なのである。

 

■ 圧倒的偏り具合

僕が書いた「クラウド「超」活用術」も相当に偏っていて、マニアックな内容だと自負していたが・・この本の前ではそれすらもかすんでしまう。一冊丸々タスク管理本というのもあるけど、何よりこの本が圧倒的なのが、手法もツールも全く以てバリエーションを持たせない偏り具合の部分であろう。

ツールと言えばToodledoOmnifocus、Excel、Chatworksであり、これはどうひいき目に見てもマイノリティーな構成である。実行にあたってはここに時間計測ツールのTogglが加わる。

Toodledo  Your To Do List
佐々木さんの1日分のタスク数が僕の1週間分に相当するという事実に驚愕した・・

Toodledoが近々やるタスク、Omnifocusがプロジェクト、習慣系のものがExcelに来て、コミュニケーションで発生するタスクをChatworksで管理する・・と。その他にもEVERNOTEも登場するのだが、これは本書においては「参照資料庫としてのEVERNOTE」についてのみ軽く触れられているのみとなる。

タスク管理手法は敢えて似ている物を挙げるとするとGTDなのだが、TaskChuteと呼ばれるシゴタノ!の大橋さんが開発したタスク管理ツールの影響も多分に受けていることが読み取れる。特にコンテキストを時間帯で区切り、時間内に見積もり時間が収まるかを確認したり実行順序を付けたりして、1週間先まで毎日の時間帯毎にやるべき作業が見通せる状態になるところなどは、完全にTaskChute的なのだ。

Toodledo  Your To Do List 1
ちなみに僕も以前から佐々木さんの手法を真似てContextを時間で区切っている。

と言われてもよくわからないだろうし、僕自身この手法を一言で説明できるほどの理解も説明力もない。兎に角僕はこの本を何度も読み返して、コンテキストの分け方、切り替え方(時間帯以外はタグでやってたのか・・とか)、流れのつくりかた、ルーチンの組み方など自分のタスク管理手法に取り入れられそうな物を見よう見まねで取り込むのが精一杯なのだ。

■タスクというモノの概念を変える

自分のやるべきことを完全に把握して、数時間後に自分が何をしているかまで見通しが完璧に立っている状態・・・こういった状態に憧れる気持ちがないと言えば嘘になる。

これまでタスク管理と言えばただ「やることを忘れない」ことに主眼が置かれていた。もしくは膨大な情報ややるべきことに認知リソースを奪われないよう節約することで「ストレスフリー」になるというところだったと思う。頭の中からやるべき事を追い出し、今やるべきタスク以外は見えなくすることでよりタスクにフォーカスできるし、あれこれ考えなくて良いことはスッキリと忘れられる状態を作り出すだけでもそれはそれで素晴らしいことだと思う。

佐々木流はそのあたりの要件は当然押さえられているし、それらのタスクがこの先1週間以内のどこでやるかが決まっていて、1週間以内の自分の時間の使い方はほぼ目に見えるようになっている。更に、プロジェクト管理ツール(OmniFocus)からタスク管理ツール(Toodledo)にやるべき事が落とし込まれるため、そこに書かれている通りに実行してつつがなく1日が終われば、自動的に中長期的にみてやらなければいけないこともきっちりと終わるようにできている。

目標(長期のタスク)がプロジェクトへ、そしてタスクへと落とし込まれる様は実に「7つの習慣」的ですらある。そして、本来目標をタスクに落とし込むというのはこういう状態を言うべきであり、それを完璧に実践している一つの完成形が佐々木流タスク管理術なのだと思う。

■最後に

残念ながら僕は佐々木さんのタスク管理手法を丸っとコピーすることはできない。会社ではMacが使えないどころか、クラウドツールすら使えない。しかし、佐々木さんがOmnifocusでやろうとしていることをToodledoに組み込み、ToodledoでやっていることをTaskPortProや手帳に組み込むことは可能であり、実際の所ルーチンの組み方などは既に運用スタイルを変更している。

本で紹介したツールが使えるか使えないかは大した問題ではなく、自分の環境、自分のツールにどうその手法を当てはめていくかが重要なのだ。事実、シゴタノ!の大橋さんの仕事術を佐々木さんは実践していると言い、僕はその両名の仕事術から学んでいるが、三者三様でやっている事はかなりの部分で差異があると思う。

尖った本だけにツールや手法の特異さに引っかかるところがあるかもしれないが、実際の所「完成されたタスクシステム」の設計書からは学ぶところが実に多い。些末なことは気にせず、是非真似られるところは真似て、置き換えられるところは置き換え、自身のタスク管理システムのバージョンアップに活用して頂きたい。

 

 

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