【書感】今を精一杯生きたいと願うあなたへ『君と会えたから・・・』

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今日と同じ明日は来ない。

そんな事はわかりきっているのに、僕らは時に飽きたと感じるほどに毎日を平凡な物と捉える。

もし今日が自分の人生の最後の日だとしたら今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?

スティーブジョブス

スティーブジョブスが語ったこの死生観に感銘を受け、毎日を懸命に生きたいと願っているにも関わらず、僕は今日と同じように明日が来て、それがずっと変わらず続く物だと思っている。

そんなところに、 「君と会えたから・・・はガツンと来た。

自己啓発書のような恋愛小説。

話の展開はどこか聞いたことのある様な内容だったかもしれないが、それでも心が強く揺さぶられたのは筆者がなんとしてでも読み手に「伝えたい!!」と 思って筆を執ったからだろうか。それともどこか甘酸っぱさの残る高校生が送る夏という舞台設定にノスタルジーを感じたからだろうか。

途中、涙がボロボロとこぼれて止まらなかった。
そして、この本の事をもっと多くの人に知って貰いたいと思った。
この感情の動きと伝えたい衝動を僕は信じたい。 

■生きている限り、何でも出来る

本書を読みながら何度も自問した。

果たして僕は後悔のない一生をおくれているだろうか?

自分の人生に後悔はないと思っていたけど、物語により大きく感情を揺さぶられながら死を思った時、僕は胸の奥で「まだ何も為していない」という想いが顔を覗かせることに気がついた。

夢は所詮夢だと諦めていた。色んな事に理由をつけて、僕はずっと自分がやりたかったことから逃げ続けていた。別に地位や名誉、巨万の富が欲しいわけではなく、ただ、僕はある物を創りたかっただけだった。

随分と遠回りをして、青雲の志を語るのもはばかられるような年齢になってしまった。諦めの色を濃くしている自分に見て見ぬ振りをしていることにも薄々は感づいていた。社会的な責任を、家族を、自分の年齢を理由に夢を諦めかけていた。

あなたは今生きている、だからなんだってできるんだ!

だけれども、僕は今なお生きていて、遠回りした分だけ色んな経験を積んできた。多分、その分だけ強くもやさしくもなれたのだろうと思う。時既に遅しと決定づけていたのは、他の何者でも無い僕自身だったのだ。

■受け継いでいくということ

本書のテーマのひとつに「受け継いでいく」というものがあるのだろう。生まれ出る子供や大切なパートナーの幸せの為に何かを遺すということも、それを受け継ぎ大切にしていくということも、とても素晴らしい事だと思う。

本書を読みおわった後に僕が真っ先に思い出したのが、僕に大切な物を遺してくれた祖父だった。

祖父の死が教えてくれた大切な事 | Hacks for Creative Life!
ちょうど一週間前、祖父が亡くなったという連絡を受けた。 …
祖父から受け継いだ多くの事柄は僕の一生の宝物です。

まだ子供もいないそばから「祖父の様なおじいちゃんになりたい」というのもなんだけど、いずれ生まれてくる我が子に、そしてその子供達の幸せを願って、自分は何を遺せるだろうかを常に問い続けたい。

そして、僕の愛すべき家族、友達、色んな活動を共にする仲間、このブログを読んでくれている皆様に、何か一つでも遺すことができるように僕自身も成長を重ね、そこで見たもの・得た経験をシェアできればと思う。

GIVE&TAKEという言葉があるが、この言葉は「何かを得たければ、先に何かを与えよ」ということではないと考えている。親から子へ無償の愛が注がれ、大切な事が連綿と受け継がれていく様に、ひたすら見返りを求めずGIVEし続けることで遺る物_誰かが受け継いだ私の生きた証_こそ何よりも得がたきものなのだろうと思う。

■今を精一杯生きて欲しいという強いメッセージ

本書では所謂自己啓発書っぽく「ライフリストを作れ」「コンプレックスを個性に変えろ」「手段(職業)を目的化するな」といった成功法則がハルカというヒロインを通して伝えられる。

しかし、そんなことより凄いのが兎に角「今を精一杯生きて欲しい!」という筆者の想いが痛いほど伝わってきて、ただひたすらに心が揺さぶられ続けたということだ。それは読者に対して涙を誘うような姿勢で書かれた文章ではなく、真摯に読者に向き合って書かれたものだからなのだろう。

感動のあまり涙する物語である上、人生に於いて大切な事を思い出させてくれる一冊。万人受けするタイプの本ではないかも知れないが、僕自身はこの本との出会いを心から幸せなことだと感じている。

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